パン屋開業は儲かる?パン屋の現状からメリット・デメリットを解説!

出店・開業

パン屋は、小さいときから馴染みのあり、身近な存在であり、小学生の将来の夢ランキングでは、常に上位に入る業態です。

その憧れから、 社会人になりお金を貯め、独立し開業したり、また、食の欧米化により、パンの需要が増え、食パン・食卓パンの需要が増えたことなどの理由から、人気な業態です。

一方で、少子高齢化により、パン屋オーナーの高齢化が進んだことによる後継者問題や、大手チェーン店、スーパーやコンビニの惣菜パンなどライバルも非常に多いため、市場競争が激しく、経営が難しい業態でもあります。
ここでは、パン屋開業・経営を成功に導くためのポイント・注意点をメリット・デメリットを交えながら項目ごとに説明していきます。

パン屋の市場規模

パン屋開業にはまず、市場規模や市場動向を知ることが大切です。全体を把握したうえで他とのコンセプトの差別化を図るためにここでは、現状のパン屋の市場規模について解説していきます。」

パン屋の店舗数

全国のパン屋は、約10000店舗あり、人口10万人当たり7.89軒です。最も多いのは愛媛県、次に京都府、その次は長崎県です。一方、最も少ないのは秋田県で、次に宮城県、その次は山形県です。

四国や関西などを中心に西日本のパン屋は多く、東北地方ではパン屋は少ないといえます。東北や北関東など、米が特産品の地域は比較的パン屋が少ない傾向にあります。

出典:総務省統計局ホームページ http://www.stat.go.jp/data/index.html 

パン業界の規模

国内パンの市場規模は、約1兆5千万円と、これまでの「高級食パン」ブームや「メロンパン専門店」、最近でも,萌え断のサンドイッチ・フルーツサンドや「マリトッツォ」というスイーツパンなどが話題を呼んでいます。
少子高齢化が進み、町のパン屋さんは減少傾向にある中で、上記のような専門店などは増えてきている傾向にあります。

顧客動向と市場調査と競合調査

市場規模や流行を調査した後は、実際にパン屋を開業する場所の顧客動向と市場調査・競合調査が必要になります。

お店の近くに駅がある場合は、時間帯ごとに駅の乗降客数や年齢・男女比などを調べたり、実際に店舗前で通行量調査を行うことも大切です。

時間帯の人数・性別・年代を一緒に調べることにより、ターゲット層の有無や顧客行動を把握できます。
また、商圏内の「顧客層」「どんなお店があるのか」「価格帯」「メニュー」「営業時間」など競合店を調査します。

こうした分析により、提供する、メニューや営業時間、価格帯など自分のお店の強みを活かすための戦力を立てることに役立ちます。しっかりと備えていきましょう。

パン屋開業のコンセプト・形態

ここでは、パン屋のコンセプト・また形態について解説していきます。

コンセプト

パン屋に限った話ではないですが、パン屋を開業する際には、どんなパン屋にするかという明確なコンセプトが大切になります。

このコンセプトの軸がしっかりしていないと、開店後、ちぐはぐな経営となってしまい、失敗することになりかねません。

飲食店におけるコンセプトは、7W「When」「Where」「Who」「Whom」「What」「Which」と2H「How」「Howmuch」からなる「7W2H」の観点から考えていきましょう。

形態

パン屋は、外部から仕入れたパンを販売する「仕入販売型」と、店内で焼き立てパンを製造し、セルフサービス方式で販売する「オープンフレッシュベーカリー」方式の2種類が大きく分けてあります。

近年では、パン屋と言えば焼き立てパンとお客さんはイメージするほどオープンフレッシュベーカリーは増えています。

また、店内での焼き立てパン製造方法は、大きく3つに分かれます。

スクラッチ製法

パン生地の製造から、成形、焼き上げまでを店内で行う製法です。
生地から製造を行う分、その店ならではの個性を出すことが出来ますが、パン職人としての修行が必要になります。

ベイクオフ製法

冷凍されたパン生地を仕入れ、お店で生地を解凍して成形し焼き上げる製法です。
スクラッチ製法より、店内での作業を減らし、大型の設備を設置する必要がないため、生地作りの手間を削減しながら、その店の個性を出すことができるというメリットがあります。

QBD製法

冷凍された成形・発酵までされたパンを、店内で焼き上げるという製法です。
店内ではパンを焼くだけで良く、店内の広さや設備が、上記2つの製法よりは必要でないため、初期投資が抑えられます。

パン屋開業のメリット・デメリット

ここではパン屋開業におけるメリットデメリットについて紹介していきます。

パン屋開業のメリット

自分の思い通りの店を作れる

やはり、一番の魅力は、自身のこだわりを詰め込んだ、思い通りの店を作れるところでしょう。
パン屋は、子供の将来の夢ランキングでは、いまでも上位に入ってくるほどのあこがれの職業です。
子供の頃から描いた夢を、実現し、自身のこだわりを追求したパン・サービスを提供することができます。
パンのメニューはもちろん、内装や外装まで、自身の思いをそのまま形にすることができます。

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地域との関わりが深い

物件を決める理由の一つとして、近くにおいしいパン屋があるというのが不動産屋であるくらい、パン屋は地域に身近な存在といえます。
おいしいパン屋と地元で口コミが広がれば、SNSなどで広告をする以上に効果が発揮され、常連客の獲得が見込めます。

パン屋開業のデメリット

競合・ライバルが多い

近くの個人店のパン屋だけでなく、大手コンビニエンスストアや、スーパーなども競合となります。
食パンや、食卓パンなどの食事パンの需要が増加化傾向にあるため、コンビニエンスやスーパーなどでも種類豊富なパンの提供が進んでいます。

そのため、あらかじめ製パン業態の現状を把握し、そこからしっかりとしたコンセプトを設計し、他店との差別化を図ることが大切です。

業界全体での人件費や食材の高騰

製パン業界では、世界的な天候不順などで、輸入小麦の価格が近年高騰しています。また、油脂の価格なども上昇し続けていることから、パンを作る際の原材料の高騰に繋がっています。


また、最近では最低時給が高騰しているため、人件費を効率よく使うことが大事になります。アルバイトを教育するためのマニュアルや、メニューの提供方法など工夫が必要になります。

パン屋の開業資金

パン屋開業には、1000万~2000万ほど資金が必要です。
もちろん、居抜き物件で厨房機器をそろえる必要がない場合や、中古の商品でそろえることで、節約することはできます。


融資を受ける場合でも、自己資金が必要となり、初期費用に足して、30分の1以上はあるのが理想的です。それ以下である場合、融資を受けるハードルが高くなります。
また、融資の場合には、民間の金融機関や日本政策金融公庫など公的機関など、いくつかの選択肢があります。


中小零細企業の場合、「決算書の実績がない」「資金が小口」「担保力が低い」などの理由から、民間金融機関では、融資を敬遠されがちです。


日本政策金融公庫は、民間金融機関と比べると、「金利がやすい」「無担保無保証の借入限度額が最高で3000万」「返済期間が長い」というメリットがあるため、優先すべきは、日本政策金融公庫です。

パン屋のメニュー

ここではパン屋の主なメニューについていくつか紹介していきます。

レーズンロール

主作業
①レーズンとバター以外をボールに入れ、生地を練る
②生地がよく伸びる王になったら、バターを入れさらに練る
③バターが良く混ざったらレーズンを入れ軽く混ぜる。レーズンはつぶれ易いので、軽く混ぜ合わせる。

イギリスパン

主作業
①バター・ショートニング以外の材料をよく混ぜる。
②薄い膜が張れば、バターとショートニングを入れ、されによく混ぜる。
③生地玉が大きいので、醗酵はしっかりと取る。

クロワッサン

主作業
①折込用バターは四角に伸ばしておく。
②オールインワン仕込みで、生地をあまり捏ねない。
③生地を30分ほど休ませながら、3回折り込みをする。伸ばす時は、バターと生地の硬さが同じであることが重要。

パン屋開業に必要な厨房機器

ここでは、パン屋開業に必要となる主な厨房機器についてご紹介していきます。

・冷凍生地

縦型冷凍冷蔵庫
冷蔵コールドテーブル
コンベクションオーブン
ドゥーコンディショナー
ホイロ
ドーナツフライヤー

・冷凍生地とスクラッチ

縦型冷凍冷蔵庫
冷蔵コールドテーブル
デッキオーブン
ドゥーコンディショナー
ショックフリーザー
縦型ミキサー

・洋菓子

縦型冷凍冷蔵庫
冷蔵コールドテーブル
パティスリーデッキオーブン
ショックフリーザー
リバースシーター
縦型ミキサー

まとめ

いかがでしたでしょうか。テンポスではパン屋開業のための厨房機器はもちろん、パン屋開業についてのトータルプロデュースをしています。
パン屋開業についてのご相談・内装・物件などお困りの際は、是非お問合せください。

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