フードトラック開業のメリットとは?開業時の流れと運営時のポイント

外食トレンド

飲食開業時の選択肢の1つとして「フードトラック」が選ばれることも多くなってきました。

フードトラックと実店舗との違いや開業の流れ、開業後の運営時のポイントを知ることで、新たな業態の選択肢が増えることになります。

自分の出したいお店がフードトラックでもできるのかぜひ検討してみて下さい。

フードトラックとは?

最近よく聞く「フードトラック」ですが、そもそもどういったものなのでしょうか。
言葉通りの意味でなんとなく想像できる部分もありますが、改めて明らかにしておきましょう。

よく耳にするけどそもそもフードトラックって?

フードトラックとは、食品の調理を目的とした設備を備える車両のことで、一般に食品の移動販売、ケータリングに用いられます。コロナ禍におけるテイクアウト需要の高まりによって、認知が拡大しています。ケータリングカーやフードトラック等と呼ばれることもあります。

いつから盛り上がってきたのか?

昔から移動販売業は存在していましたが、2015年頃から、キッチンカーやフードトラックという言葉が使われはじめ、フードトラックで開業する人が増えてきました。

そしてコロナ禍で、テイクアウトやデリバリーに注目が集まると同時に、比較的低予算で開業が可能な業態として、フードトラックがますます注目を浴びています。

フードトラックのメリット

そんな今注目のフードトラックですが、実店舗経営とはどのように違うのでしょうか。
フードトラックのメリットをそれぞれ見てみましょう。

開業の初期費用を抑えることができる

実店舗を構える際には、厨房・内装工事・家賃・レジなど開業資金に1,000万円ほどかかると言われています。フードトラックでは、厨房・移動販売車製作費で初期費用が200万円から高くても500万円ほどと、比較的少ない費用で開業することが可能です。

フードトラックは実店舗の飲食店と比べて空間が狭く、店舗デザインの費用が低コストで抑えられます。テーブル・イス、壁などのデザイン費用もかからず、実店舗の飲食店を出すよりも初期費用が抑えられます。

家賃などの固定費も抑えることができる

フードトラックは車を利用する業態のため、固定費としての家賃ががかかりません。飲食店の家賃にあたる駐車場代は車1台分のみで、少数の人員で運営できるため人件費も抑えられ、固定費の負担割合は非常に小さくなります。

車が拠点となるため、ガソリン代や駐車場代は都度かかりますが、低コストで自分のお店を開業できるのは大きな魅力となっています。

集客のできる場所に移動ができる

フードトラックの最大の特徴かつメリットとなるのが、「移動ができる」という点です。
「飲食業が繁盛するかどうかは立地が全て」というのはよく言われる話ですが、フードトラックの場合は、曜日や時間帯などによって出店場所を変えられるという大きな強みがあります。

平日のランチタイムはオフィス街で出店、土日はイベントを開催する公園に出店、といった形の営業ができるのはフードトラックならではです。

実店舗の場合、どうしてもお客様を待つスタイルになってしまいますが、フードトラックだと人が多い場所に自ら出向くことができます。

実店舗を構えるのはなかなか難しい人気の立地にも出店が可能です。
仮に立地選びに一度失敗しても、次の場所に行くことができます。

他にもあるこんなメリット!

フードトラックの内装や外装など、自分なりのこだわりを詰め込んで表現することができ、自分の世界観を演出することができます。

また、働く時間を自分で自由に選ぶこともできます。稼げる時に一気に働くというように労働時間を自由に選ぶことも可能です。

さらに、屋外で営業するため「三密」を回避できるというメリットもあります。基本的にはテイクアウト・デリバリーでの飲食物の提供のため、コロナ禍でも通常時に近い営業ができます。

フードトラックの開業の流れ

実店舗出店とは違ったさまざまなメリットがあるフードトラックですが、実際に開業するとなった際には、どのような準備が必要になるのでしょうか。

コンセプトを決め、費用を把握する

開業をする場合、お店のコンセプトを考え、メニューや食材費、設定金額から利益を出すために必要な1日の販売数等を把握する必要があります。最近ではフードトラックの数も増えているため、同じような商品を扱う同業者も多くなっています。その中で差別化を図るには、独自のこだわりを掲げることが必要になります。

また、必要な費用を把握しておくことも大切です。フードトラックの場合は、フードトラックの内装・外装、仕込み場所の設備費、出店場所、駐車場代などがあげられます。

実店舗のように家賃がかからない分、駐車場代やガソリン代が必要になります。さらに、光熱費などの変動費も忘れないようにしましょう。

移動販売車を用意する

移動販売車を用意する際には、大きく分けて3つの方法があります。

車を製作する

自分好みの移動販売車を手に入れるためには、新しく移動販売車を製作するのがおすすめです。

製作する際は、製作費用が高すぎないか気をつける必要があります。相見積もりをとってから業者を選ぶようにしてください。

また、見た目の良さよりも「売れる移動販売車か」を意識した方が良いです。風変わりな移動販売車を作ろうとすると、製作費用がかさみ、初期費用の回収に時間がかかります。

ある程度の型が決まっており、自分の理想を追加していくセミオーダーでの製作依頼を出すこともできるため、検討してみて下さい。

車を購入する

新車を購入する時は、製作業者の選び方が大切です。複数の会社から見積もりを取ることをおすすめします。勉強会への参加や、フードトラックオーナーの経験者に話を聞くなど、見る目を養ってから、購入するのも良いです。

また、中古の移動販売車で良い物が出てもすぐ売れてしまいます。中古の移動販売車が販売されているサイトはこまめに確認しておく必要があります。安すぎるものは問題がある場合が多く、メンテナンス費用が高いなどもあります。そのため、中古移動販売車を購入する場合は、移動販売車に詳しい専門家などに聞いてみてください。

車をレンタルする

最もリスクが低く移動販売車を準備できるのは、レンタルです。まずはレンタルをして、自分なりの移動販売のやり方を築き上げていくのがおすすめです。レンタルを検討する場合は、移動販売をする地域で営業許可が取れているか確認をしてください。

移動販売車のレンタルの相場は、平日3〜5万円、土日祝日7〜10万円と高額なため、安い業者を探すことをおすすめします。

開業手続きを行う

移動販売を始める前に、必要な書類や申請についても把握する必要があります。
営業するエリアによって、必要な書類や申請は変わってきます。

例えば東京都の場合は、営業許可申請書や、営業設備の大要・配置図、登記事項証明書などさまざまな手続きが必要です。

自分が開業したい地域の保健所に確認してから準備を進めてください。

営業場所を確保して出店

フードトラックは、許可のない私有地や公道では営業できません。

営業開始するにはまず営業場所の確保が必要です。出店場所の紹介サービスを利用したり、自らフェスなどのイベントに応募したり、スーパーの駐車場などへ問い合わせをするなどさまざまな方法があります。

しかし、自分だけで出店場所を探すのは難しいため、フードトラックの営業場所を提供しているサービスを利用するのがおすすめです。

出店場所によって、売上に大きな影響が出てくるため、営業場所の候補選定は継続的におこないましょう。

フードトラック開業後の運営ポイント

やっとの思いで開業準備を済ませ開業したあとも、継続的な運営のためには押さえておくべきポイントがいくつかあるので、そちらをご紹介します。

料理の提供スピード

フードトラックでは、お客様は注文後、座る席がなく立ったまま待つことも多いです。
また、利用シーンとしても、仕事合間のランチタイムの場合、長く並ぶことはできず、提供スピードが重要視されます。

調理工程はもちろん、袋詰めのセルフサービスや、釣り銭の用意など、小さなことでも時間短縮につなげ、オペレーションを効率化しましょう。

SNSを活用する

Twitter、Facebook、Instagramなど、SNSを上手く活用することもビジネス拡大のポイントです。

販売している商品やこだわりのポイントなど、伝えたいものを一方的に押し付けず、利用者との共感やつながりを意識して発信すると、お店のファンになってもらえるきっかけになります。

リスク管理を行う

フードトラックは食を扱うのはもちろんのこと、車、ガスなどの危険物も取り扱うことから、危険と隣り合わせである自覚と正しい衛生知識が必要です。

さらに、営業場所はオーナーから借りているスペースで、ルールを守らなければ、せっかく見つけた出店場所でも営業停止に陥る危険があります。

常に安心で安全であることを意識することで、お客様にも伝わり集客につながります。

まとめ

以上が、フードトラックのメリットと開業時の流れ、運営時のポイントでした。

これからさらにフードトラックの開業が増え、新しい飲食開業時の方法の1つとして定着していくことになるでしょう。

あなたも飲食店開業を考えているのであれば、費用が抑えられ、人が多い場所に自ら出向くことができるフードトラックを選択肢の1つにしても良いのではないでしょうか。

フードトラックでの開業をご検討中の方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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