「忙しいランチタイム、シンクにたまる食器の山をどうにかしたい」「でも、大きな食器洗浄機を置くスペースもない」――。
飲食店の現場では、こうした悩みをよく耳にします。
業務用食器洗浄機は、店舗の規模や営業スタイルによって“正解”がまったく違う機器です。
小さすぎても回らない、大きすぎてもムダが出る。その見極めが、作業効率と光熱費の差を生みます。
今回は、小規模・中規模・大規模の3パターンに分けて、厨房のサイズや業態に合わせた食器洗浄機の選び方を徹底比較していきます。

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目次
小規模店舗に最適:省スペースで高性能な「アンダーカウンター型」

小規模なカフェやバー、ラーメン店などでは、限られた厨房スペースの中で効率よく洗い物を処理することが求められます。
そんな店舗にぴったりなのが、「アンダーカウンター型食器洗浄機」です。
家庭用よりも高い洗浄力を持ちながら、コンパクト設計でカウンター下やシンク横にもすっきり収まります。
■ 狭い厨房でも置けるコンパクト設計
アンダーカウンター型は、幅600mm前後・高さ800〜850mm程度の小型設計が主流です。
厨房の作業台下やシンク脇にも設置でき、動線を妨げません。
飲食店では調理・盛り付け・提供の動きが密集しがちですが、このサイズなら導入しても圧迫感が少なく、ワンオペ店舗でも扱いやすいです。
■ 1〜2分で完了するスピード洗浄
業務用ならではの洗浄力も魅力です。1サイクルが約1〜2分と短く、ランチやディナーのピーク時でも次々と洗い物を回せます。
グラスや小皿などの軽食業態なら、数回転分の食器をまとめて処理できるため、手洗いよりもはるかに効率的です。
洗浄温度も高温のため、除菌効果も期待できます。
■ 初期投資を抑えやすく、導入しやすい
導入コストが比較的安い点も、アンダーカウンター型の大きなメリットです。
機種にもよりますが、本体価格は30万〜50万円台が中心で、ドア型やリターン型と比べるとコストを抑えやすいです。
さらに、設置工事も比較的シンプルなため、開業初期の導入にも向いています。
■ 注意すべきは「処理量」と「大皿対応」
一方で注意したいのは、一度に洗える量に限界があるという点です。
20席を超える店舗や、大皿・鍋を多用する業態では、洗浄が追いつかなくなることがあります。
また、庫内サイズの都合で、パスタ皿や寸胴などは入りきらない場合もあるため、導入前に洗う食器のサイズを確認しておくことが大切です。
■ こんな店舗におすすめ
▶ワンオペで回す小規模飲食店
▶洗い物がこまめに出るカフェ・バー
▶厨房スペースを最小限にしたいテナント型店舗
アンダーカウンター型は、“省スペース”と“即戦力”を両立できる万能選手です。
限られた人員とスペースで効率よく営業するための強い味方になってくれます。
導入前には、設置場所の寸法や給排水位置を確認し、店舗のオペレーションに合った1台を選ぶことがポイントです。
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中規模店舗に最適:処理能力と設置性のバランスが取れた「小型ドア型」

20〜50席ほどのレストランや居酒屋では、洗い物の量が一気に増え、アンダーカウンター型では追いつかない場面が多くなります。
そんな中規模店舗におすすめなのが、「小型ドア型食器洗浄機」です。
洗浄力と設置しやすさのバランスが良く、効率的なオペレーションを支えてくれます。
■ 一度にまとめて洗える高い処理能力
小型ドア型は、ラックごと食器を入れて洗浄する構造で、アンダーカウンター型よりも一度に洗える量が多いのが特徴です。
1サイクル約1〜2分で、30〜50席クラスの店舗でも十分な処理スピードを発揮します。
皿・グラス・小鍋などをまとめて洗浄できるため、ピーク時でも洗い物が溜まりにくくなります。
■ 作業しやすい高さでスタッフに優しい設計
ドアが上方向に開く構造のため、腰をかがめずにラックを出し入れでき、作業負担が少ないのも魅力です。立ち作業中心の厨房では、作業姿勢の快適さ=作業効率の向上につながります。
また、アンダーカウンター型と比べて耐久性も高く、長時間稼働にも安定して対応できます。
■ スペース効率と設置のしやすさも◎
ドア型というと大型機種をイメージする方も多いですが、「小型ドア型」は比較的コンパクト。
幅600〜700mm程度で収まり、天井高ささえ確保できれば多くの厨房に設置可能です。
設置時は、給排水位置やドア開閉スペースを確認しておくと安心です。
■ 注意点:高さと配管スペースをチェック
注意すべきは、設置にある程度の高さが必要な点です。
天井が低い厨房や棚が上部にある場合は、ドアの開閉スペースを確保できないことがあります。
また、給湯・排水の接続位置によっては、追加の配管工事が必要になる場合もあります。
導入前にレイアウトを確認しておきましょう。
■ こんな店舗におすすめ
▶30〜50席前後のレストランや定食屋
▶ピークタイムに洗い物が集中する居酒屋・食堂
▶洗浄担当を1人にまとめて作業効率を上げたい店舗
小型ドア型は、“中規模店の働き方”にフィットする万能タイプです。
アンダーカウンター型では物足りないが、リターン型を置くほどのスペースはない――そんな店舗にこそ最適です。
導入時には、厨房の高さ・配管位置・スタッフの動線を確認し、無理のないレイアウトで設置することが成功のポイントです。
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大規模店舗に最適:大量処理に強い「ドア型」・「リターン型」

50席以上の大型レストランや宴会場、社員食堂などでは、ピーク時の食器の量が圧倒的に多くなります。
そんな業態では、高い処理能力と耐久性を備えた「ドア型」または「リターン型」食器洗浄機が欠かせません。
洗浄工程を効率化することで、スタッフの負担を大幅に減らし、スムーズな営業を支えます。
■ 圧倒的な洗浄スピードと処理能力
ドア型やリターン型は、1時間あたり数百〜千枚規模の食器を処理できる高性能モデルです。
洗浄・すすぎ・乾燥を自動的に行うため、短時間で大量の食器を処理できます。
特にリターン型は、洗浄ラインにラックを流すだけで次々と処理が進む構造で、作業効率が飛躍的に向上します。
■ 衛生面・品質面もワンランク上
高温すすぎによる除菌・衛生性能の高さも、大型モデルならではの魅力です。
業態によっては、宴会やコース料理で使用する大皿・調理器具もまとめて洗えるため、洗い残しや衛生リスクを最小限に抑えられます。
厨房内の清潔感を保ちやすく、保健所対応の面でも安心です。
■ 大量処理を支える堅牢設計と耐久性
大型モデルは、長時間稼働を前提とした業務用の耐久設計になっています。
モーターやノズルなどのパーツも頑丈で、連続稼働しても性能が落ちにくいのが特徴です。
食洗機専任のスタッフが常駐するような店舗でも安定して稼働し、洗浄担当の作業を一手に引き受けます。
■ 設置スペースと設備条件に注意
ただし、大型モデルの導入にはいくつかの注意点もあります。
まず、設置スペースと搬入経路の確保が必須です。
厨房の奥行きや天井高、ドア開閉のスペースを事前に測っておく必要があります。
また、給湯設備や電源容量も小型機種より大きくなるため、工事を伴うケースも少なくありません。
導入時は、専門業者に相談しながら進めるのがおすすめです。
■ こんな店舗におすすめ
▶50席以上のレストランやバンケットホール
▶社員食堂・給食センターなどの大量調理施設
▶大皿・調理器具を多く扱う業態(中華・洋食・ホテルなど)
ドア型・リターン型は、“スピードと省人化”を両立できる頼れる主力機です。
人手不足が続く中、大量の洗い物を短時間で片付ける効率性は、営業の質を左右します。
初期投資は大きくても、作業時間の削減と人件費カットを考えれば、長期的には大きなリターンをもたらす選択といえるでしょう。
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規模の“境界線”をどう見極める?切り替えの判断ポイント
業務用食器洗浄機を選ぶうえで、「どの規模から上のタイプに切り替えるべきか」は、多くの飲食店オーナーが悩むポイントです。
単純に席数だけで判断するのではなく、提供スピードや回転率、スタッフの人数、営業スタイルなど、複数の要素を見極めることが大切です。
席数だけでなく「ピーク時の洗浄量」を基準に
たとえば20席前後のカフェでも、ランチタイムに一気に満席となるような高回転型の店舗では、アンダーカウンター型では処理が追いつかないケースがあります。
反対に、30〜40席あっても、ディナー中心でゆったりとした提供スタイルなら、コンパクトな小型ドア型でも十分に対応できることがあります。
つまり、「1時間あたりに洗浄が必要な食器の枚数」を基準に考えるのが現実的です。
食器の種類(プレート中心か、グラス・小皿が多いか)によっても必要能力は変わります。
スタッフ人数と動線も判断材料に
厨房の人員配置も重要な要素です。スタッフが2〜3人程度で回している店舗なら、洗浄作業に専任を置くのは難しいため、操作が簡単で出し入れしやすいタイプが向いています。
逆に大規模店舗で洗浄担当がいる場合は、連続稼働できるドア型やリターン型を導入した方が、結果的に人件費削減にもつながります。
「売上規模」も目安のひとつ
一般的には、月商150〜200万円前後を超えるあたりが、アンダーカウンター型からドア型への切り替えを検討するラインといわれています。
洗浄機の稼働時間が長くなりすぎると、電気代や人件費のロスが増えるため、処理能力の高い機種に投資する方が効率的です。
まとめ:厨房負荷を“見える化”して判断を
「今の洗浄時間がどれくらいかかっているか」「ピーク時にどのくらい洗い物が溜まっているか」を一度測定してみると、切り替えのタイミングが見えやすくなります。
洗浄機のタイプ選びは、“省スペースか・処理能力か”の二択ではなく、店舗のオペレーション全体をスムーズにするための最適化と考えるのがポイントです。
まとめ:店舗の“規模”ではなく“洗浄サイクル”で考えよう
業務用食器洗浄機を選ぶときに、「席数が〇席だからこのタイプ」と単純に決めてしまうのは危険です。
実際には、店舗ごとの洗浄サイクル(どのくらいの頻度で・どれだけの量を洗うか)こそが、最適な機種を判断する本当の基準になります。
席数よりも“稼働リズム”が重要
同じ30席でも、カフェと居酒屋では洗浄負荷がまったく異なります。
カフェではプレートとカップが中心で回転が早く、昼過ぎにピークが集中します。
一方で居酒屋では小皿・グラス類が多く、夜に連続的に稼働する傾向があります。
このように、どの時間帯に・どれだけの洗浄が必要かによって、必要な処理能力が変わってくるのです。
洗浄時間とスタッフ動線の“ロス”を見逃さない
「人手が足りない」「洗い物が溜まりやすい」と感じる店舗では、機器の能力が現場に合っていない可能性があります。
アンダーカウンター型で何度も洗浄を繰り返しているなら、小型ドア型への切り替えでオペレーションが大きく改善することもあります。
逆に、まだ余力のある厨房に大型機を入れると、電気代や洗剤コストの無駄につながることもあるため、“いまの洗浄サイクル”を客観的に見直すことが大切です。
投資のタイミングは「1日のピーク」で判断を
洗浄機の切り替えを検討する際は、1日のうち最も忙しい時間帯(ピークタイム)を基準に考えましょう。
・1回の洗浄で対応しきれない量がある
・食器の回転が追いつかず配膳が遅れる
・スタッフが洗浄に追われてホールが手薄になる
こうした兆候が出てきたら、上位タイプへの切り替えサインです。
最後に:厨房機器は“オペレーション効率”を最大化する道具
食器洗浄機は、単なる「洗うための機械」ではなく、店舗運営全体の効率を左右する重要な設備です。
店舗の規模よりも、1日の営業サイクルと洗浄負荷のバランスを基準にすることで、無駄のない投資が実現できます。
「どんな機械があるか」ではなく、「どんな回し方をしているか」から逆算して選ぶことが、結果的に長く使える“最適解”につながります。
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