ユミ「師匠、パン屋さんって“道具にお金がかかる”って聞くんですけど…どれくらい覚悟しておけばいいんでしょうか? 私、家庭用のオーブンでもいけるのかなって思ってたんですけど…。」
師匠「おっと、それは開業希望者が一度は通る“誤解ロード”だね。パン屋の機材は“家庭用の強化版”じゃなくて、完全に別ジャンルのプロ機材なんだよ。毎日何十キロもの生地を回して、何百個も焼く世界だからね。」
ユミ「うわぁ…なんかもう、お財布が心配になってきました。」
師匠「でも安心しな。必要なのは“全部最高の機材”じゃなくて、“お店に合う最低限のセット”を知ること。ここを押さえておけば、ムダな出費をせずに済むし、逆に必要なところはしっかり投資できる。」
ユミ「なるほど…まずは“必要な機材の正解”を知らないといけないわけですね!」
師匠「そうそう。それに、小さなパン屋ほど、厨房の設計・動線・電気容量の考え方が命。失敗すると、オープン後に『なんでこんな配置にしたんだ…』って毎日後悔することになるからね。」
ユミ「ひぇぇ…気をつけます!」
師匠「じゃあ今日は、“パン屋の基本セット”から“厨房づくりの地雷ポイント”、そして“費用のリアル”まで、全部まとめて案内するよ。ここを押さえれば、開業準備の迷いが一気に減るはずさ。」

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目次
■ パン屋の“最低限セット”はこれ

● ミキサーは“心臓部”
ユミ「師匠、パン屋さんって機材が多いって聞くんですけど…まず何からそろえればいいんでしょうか?」
師匠「まずはミキサーだね。パン屋の心臓みたいなもので、毎日酷使するから丈夫さが命。家庭用とはまったく別物で、30分に1回まわす日もあれば、朝から夕方まで休みなく回し続ける日もるよ。」
ユミ「そんなに働かせるんですか…? それは高いのも納得です。」
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● オーブンは“パンの性格を決める”
師匠「次はオーブン。これはパンの性格そのものを決める機材だね。ハード系なら石床オーブン、菓子パン中心なら風の強いコンベクションと用途が違うよ。」
ユミ「同じ“焼く”でも、向き不向きがあるんですね。」
師匠「そう。合わないオーブンで焼くと仕上がりが安定しないから、パンの種類から逆算して選ぶと失敗しないよ。」
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● 発酵の安定にはホイロが必須
師匠「それからホイロ(発酵機)も必要だね。温度や湿度を一定に保ってくれるので、毎日の出来ばえにムラが出にくくなるよ。」
ユミ「パンって生き物みたいって言いますよね。」
師匠「その通り。発酵は気温や湿度にすぐ影響されるから、小規模店ほどホイロの安定性が大きな助けになるんだよ。」
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● 冷蔵庫・冷凍庫・作業台は“店の基礎”
師匠「あと、冷蔵庫と冷凍庫は必須。バターや具材、仕込み生地の管理に欠かせないよ。作業台も使いやすい高さや広さが重要で、ここが適当だと作業効率が大きく落ちちゃうからね。」
ユミ「なるほど…パン屋の毎日って設備に支えられているんですね。」
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● 発酵環境の理解もセット
師匠「パン屋を始めるなら、“温度25〜30℃、湿度60〜70%が基準”といった発酵環境の知識も最低限必要だよ。季節で調整しながら進めるので、ここを理解しておくとトラブルが減るね。」
ユミ「ただ焼くだけじゃなくて、環境づくりまで大事なんですね。」
師匠「これがパン屋の基本セットだよ。まずはこの土台をどう整えるかが、開業準備の第一歩。」
■ 小規模パン屋の“失敗しない”厨房づくり

● 狭い厨房は“動線の破綻”が命取り
ユミ「パン屋さんって、広い厨房がないと無理なんでしょうか? 物件を見ても、狭いところばかりで…。」
師匠「広さより大事なのは“動線”だね。狭いのは問題ないけど、動線が破綻していると毎日ストレスまみれになっちゃうよ。」
ユミ「動線が破綻するって、どういう状態なんですか?」
師匠「例えば、こねた生地を成形台まで運ぶのに“冷蔵庫の前を横切る”とか、“オーブンの前を通らないとシンクに行けない”とか…。作業が交差すると、開店後は地獄みたいになっちゃうね。小規模店ほど、直線的に流れる動きが大切だよ。」
● トースト用とハード系オーブンの“共存問題”
ユミ「オーブンって1台あれば大丈夫なんですか?」
師匠「これも初心者がよく悩むポイントだね。トースト用、菓子パン用、ハード系用と得意分野が全然違うんだ。1台で全部やろうとすると、どこかで限界がくる。」
ユミ「じゃあ、どう選べばいいんでしょう?」
師匠「まずは“何を主力商品にするか”で決めるのが正解。ハード系中心なら石床オーブン、甘いパン中心ならホットエアのコンベクション。“両方出したいから両方ほしい”は開業初期のあるあるだけど、現実には置き場所も電気容量も足らなくなっちゃうね。」
● 電気容量で涙を飲む新人たち
ユミ「電気ってそんなに気にしないといけないんですか?」
師匠「むしろ、小規模パン屋の最大の落とし穴だね。オーブン1台で10kW超えなんて普通だし、ミキサーやホイロも合計すると、一般的な小さな物件の容量ではまったく足らない。」
ユミ「足りなかったらどうなるんです?」
師匠「ブレーカーが落ちる。しかも一番忙しい時間に限って落ちちゃう。そうなると焼成も発酵も止まり、お客さんは来ているのにパンが焼けない…という最悪の事態になりかねない。」
ユミ「こわっ…どうすれば避けられるんでしょう?」
師匠「物件契約の前に“電気容量の確認”をすることだね。工事が必要なら追加費用がかかるけど、あとから気づくより何倍もマシだよ。」
ユミ「厨房ってこんなに考えることが多いんですね…。」
師匠「そうなんだよ。だからこそ、最初に正しい配置と設備選びをしておくと、開業後の毎日が本当に楽になるよ。」
■ どれくらいお金がかかるの?

ユミ「で、結局どれくらいお金がかかるんですか? ミキサーにオーブンに冷蔵庫に…考えるだけで怖いんですが。」
師匠「じゃあ、新品・中古・リースでざっくり比較してみようか。」
【1:新品でそろえる場合】
ユミ「新品ってやっぱり高いですよね?」
師匠「高い。でも、故障リスクが低くて保証も長い。スタートダッシュを重視するなら悪くない選択だよ。」
ミキサー
30〜70万円
デッキオーブン
50〜150万円
ホイロ
20〜40万円
冷蔵庫
20〜40万円
→合計
150〜300万円程度
ユミ「スタートで車1台分…!」
【2:中古でそろえる場合】
ユミ「中古って壊れたりしませんか?」
師匠「モノによるね。ちゃんと整備されてる中古なら十分“戦力”になる。予算を抑えたい人には一番現実的だよ。」
ミキサー
10〜30万円
デッキオーブン
20〜70万円
ホイロ
10〜20万円
冷蔵庫
5〜15万円
→合計
50〜150万円
ユミ「新品の半額以下もいけるんですね!」
【3:リースを使う場合】
ユミ「リースって、毎月払うやつですよね?」
師匠「そう。まとまった資金がない人には最強の選択肢。ただし“総額は新品より高くなる”ことが多い。メリットは、初期費用を抑えつつ、故障対応がセットになっているところだね。」
初期費用
ほぼゼロ
月額
2〜5万円(組み方次第)
契約期間
5〜7年が一般的
ユミ「毎月の支払いと引き換えに、安心を買う感じか…。」
師匠「その通り。事業計画のスタイルによって合う・合わないが分かれるね。」
ユミ「設備の話、聞けば聞くほど現実味が出てきました…開業って想像以上に準備が多いですね。」
師匠「そう。でもね、ここを押さえれば“パンが安定して焼ける環境”が手に入る。設備と動線は、パン屋の戦闘力そのものだよ。」
■ まとめ:設備選びは“最初の判断”が開業後を決める
● ムリのない設備計画が未来を左右します
ユミ「今日の話で、設備って“買えるかどうか”より“毎日ちゃんと使えるか”のほうが大事なんだなって思いました。」
師匠「そうそう。開業前はつい値段ばかり見ちゃうけど、実際は“動線”“電気容量”“仕込み量”が合っているかどうかが勝負なんだよ。」
ユミ「最初に判断を誤ると、あとで全部やり直しになっちゃうってことですよね…?」
師匠「その通り。特にパン屋は“工程が多い”から、一つの機材が詰まるだけで全部に影響する。たとえばオーブンの容量が小さいと『焼成が追いつかない→発酵がオーバー→商品が不安定』みたいにね。」
ユミ「怖い…!でも、逆にちゃんと合った設備をそろえれば、毎日の仕事がすごく楽になりそうです。」
師匠「うん。“最適なライン”が作れれば、仕込みはスムーズだし、無駄な残業も減る。“仕込みの流れと設備の関係”を理解して選ぶことが、実は一番の節約なんだよ。」
● 新品・中古・リースも“戦略”で選ぶ時代です
ユミ「機材の買い方も奥が深いですね。新品が正義ってわけでもないんだなぁ。」
師匠「中古はコスパがいいし、新品は安心、リースは初期費用を抑えられる。それぞれメリットが違うから、“店のステージ”に合わせて選ぶのが正解だよ。」
ユミ「私みたいに小規模で始める人は、どれが一番いいんでしょう?」
師匠「一言でいえば『絶対に止めたくない機械だけ新品、他は中古・リースを検討』だね。オーブンやミキサーは仕事の“心臓”だから新品推奨。それ以外は予算や状況次第で十分だよ。」
ユミ「なるほど…!最初から全部を完璧にそろえる必要はないんですね。」
師匠「そう。大事なのは“失敗しない順番”で買うこと。余裕が出てきたらグレードアップしていけばいい。」
● 開業のスタートラインは“設備を理解した瞬間”です
ユミ「今日の話を聞いて、『設備ってただの道具じゃないんだ』って分かりました。」
師匠「お店の未来を支える“相棒”だからね。無理のない選択をすれば、開業後のストレスが本当に減るよ。」
ユミ「よし…!私も“自分の店に合う設備”をちゃんと考えて選びます!」
師匠「その意気だ。設備の判断は、開業の成功率を大きく変える最初の分岐点。ここを丁寧に進めれば、未来はぐっと明るくなるよ。」
次回「仕込み・販売・人員計画――開業直前の“地獄のスケジュール”を知る」に続く

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