【だれやめや】「所詮居酒屋の〆でしょ」からの脱却!ラーメン屋には出来ない「ふんだんな素材」でスープづくりに取り組んでつかんだ成功秘話とは

出店・開業

JR中央線・総武線、東京メトロ東西線「阿佐ヶ谷」駅南口から徒歩約3分、温かみのある木製の建物が迎えてくれる『だれやめや』。宮崎の言葉で「晩酌で一日の疲れを癒す」という意味の屋号からもそのやさしさがにじみ出ています。

食べログでは★3.56、ラーメンデータベースでは2022年醤油部門で2位に輝く(2023/12/04現在)など予約必須の人気店です。

宮崎の郷土料理を楽しめる居酒屋でありながらも”〆のラーメン”だけに留まらない、ふんだんな素材を使ったスープで美味しく頂ける一品を提供し続ける『だれやめや』の現在の人気店に至るまでの成功秘話をお聞きしました。

開業までの経緯

修行なし!趣味からの出発

宮崎出身の増田さんは、同じ宮崎出身のお嫁さんと、お嫁さんのお義兄さんの三人で20代前半の頃から「お店をやりたいよね」と呑みながらただ夢を語っていました。

その後不動産関係の仕事をしていたお義兄さんがオーナーとして居酒屋を立ち上げました。
お義兄さんには出資をしてもらい、お嫁さんと二人で厨房に立ちました。

それまで増田さんは修行などを一切することなく、呑むのもラーメンも好きだったため、色々食べ歩いて写真を撮ったりメモを取ったりして、近所のス-パーで材料を買ってきて再現する、ということを趣味でやっていました。

実家のご両親が飲食店をやっていたこともあり、料理を教えてもらったり、自分で練習したりを重ねて2009年の5月5日に開店をした『だれやめや』の厨房に立った増田さんはその時31歳で、それまではフリーター生活をしていて飲食店の経験も修行なども一切していませんでした。

常連さんに提供しはじめたラーメン

「昔からラーメンが好きでした」と増田さん。

小さい頃から宮崎という土地柄、鶏屋さんで鶏ガラを買ってきては出汁を取ったりしていました。田舎の山の中暮らしで作り方とかも一切わからず、ネットなどもなく本屋もない地域で、どうしたらラーメンが作れるのかがよくわからないまま、お店に行っては厨房を覗いたりして「こんな感じで作ってるんじゃないかな」って自分で試して作っていました。

でもやっぱり自分で作ると美味しくなくて。「なんでだろうな?」と思いながら何度も何度も失敗しながら作っているうちに「ラーメンってこんな風に作ってるんじゃないか」というのがだんだんわかるようになっていきました。

趣味の範疇(はんちゅう)ではありましたが、宮崎料理のお店の〆に出す料理として、パスタとかカレーとか冷や汁と共に、常連さんに趣味でやっていたラーメンを出すようになったのが始まりでした。

「そこで評判がよくなり、今はラーメン屋としての開業を目指しています」と増田さんは力強く語ります。

人気メニュー:「極上地鶏魚介出汁らぁ麺」1,500円(税込)
みやざき地頭鶏や鹿児島県の『さつま地鶏』をふんだんに使用した極上の一杯

人気メニュー:「極上地鶏魚介出汁つけ麺」1,600円(税込)

開業されている店舗様におすすめ!ラーメン店に必要な「厨房機器や調理道具用品」全てがそろう業種別専門ページをご紹介します。一括見積サービスもぜひご利用ください!

ラーメン店に必要な厨房機器・調理道具をお探しの際はこちら

※開業に関して少しでも興味がある方におすすめ!「メインコンセプト・だれに・どこで・いくらで・いつ・何を・なぜ・だれが・どのように」の9つの項目を簡単に整理できる「開業コンセプトシート」と「記入例」を「無料」でダウンロードできます。

ダウンロードするには

(※上記ボタンをクリックし、ぜひダウンロードして活用してく ださい。)

独立・開業に至るまでの経緯やとっておきの裏話、成功の秘訣などを独占インタビュー!上記ボタンをクリックし、他店舗店主のヒストリーもぜひご覧ください。

苦労したこと、失敗したこと、それらを乗り越えたエピソード

「どうせ居酒屋の〆のラーメンでしょ」の声

元々常連さん向けに出していたラーメンではありましたが、「どうせ居酒屋の〆のラーメンでしょ」っていうフィルターがかかってしまっていて、ラーメン屋さんのラーメンと比べると、食べる前から低い位置からのスタートラインになってしまうという状況でした。

「食べる前から”美味しくないでしょ”という目で見られる、というのが悔しかったです」と増田さん。

ラーメン屋さんよりも美味しいものを出して初めて同じスタートラインに立てる。ラーメンを出していても、見向きもされないというか、口コミでも広がっていかないというか。

いろんな有名店などは、ブランド力とか、どこどこで修業しましたとかそういう強みってあると思うんですが、自分は独学だし、居酒屋で出しているラーメンだし、ということでなかなか対等に見てもらえないという歯がゆさがありました。

常連さんのインスタをきっかけに

そんな時です。インスタをやっている常連さんがいて、「美味しい」と紹介をしてくれて。それで口コミが広がってラーメン好きな人たちが「どんなものかな」と食べに来てくれるようになりました。

最初は一人だけだったんですが、その方とつながりのある人が来てくれるようになって、その人たちが「美味しい」と書いてくれることで評論家の方々とかも来てくれるようになって。有名な評論家の方が雑誌の全国トップ10とかで取り上げてくれるようになりました。

そういうのがきっかけで、「居酒屋だけどラーメン旨い店がある」ということで様々な地域からラーメンを食べに来てくれるようになったんです。

諦めず続けることで、こうやって少しづつ輪が広がっていくことで、悔しい思いをしていた時期を乗り越えることが出来ました。

カウンター6席と4人掛けテーブル1席のこじんまりとした佇まい

開業してみてはじめてわかったこと

美味いだけじゃ見向きもされない

ラーメンを提供するようになった頃は「美味しければいいかな、知ってもらえるかな」と思っていました。でも、ただ美味いだけでは見向きもされませんでした。

まずはSNSなどで積極的に宣伝活動をすることで知ってもらうことが大事だなと思いましたね。と増田さんは語ります。

知ってもらって、食べてもらえて、初めて評価をもらえる。

まずは食べに来てもらわなければ評価すらしてもらえないという現実があり、つくづくアピールしていくことの大事さを学びました。

ラーメン屋さんよりも美味しく

居酒屋なので、一般的なラーメン屋さんと同じことをしていてもだめだと思いました。

宮崎の郷土料理屋なので、宮崎の地鶏「みやざき地頭鶏」と鹿児島の「さつま地鶏」とか素材に関しては、ラーメン屋さんよりもたくさんの種類と量を使えると思っています。

丸鶏とか、肉に関しては居酒屋で使って残ったものなんかを色々と使えます。出汁を作るにしてもラーメン屋さんではできないくらい色々な材料を使用できます。

ガラだけの仕入れとは違った強みがあるので、それでスープの厚みがだせます。

麺は京都の製麺所さんのものを使っていますが、基本的にはラーメン屋さん以上の材料を使って自家製で作っています。そこが差別化になっているのかなと思います。

素材をふんだんに使った出汁

こだわり抜いた具材と自慢のスープで仕上げます

テンポスとのかかわり

開業するとき新宿店ですべてをそろえました。店にあるイスとか道具とか、調理機器や調理道具食器類全てです。

また、コールドテーブルなど居酒屋を始められる一式を揃えさせてもらいました。

今は一年に一回どんなものがあるかなと見に行く程度ですが、壊れたり新しくしたりする時も、今度ラーメン屋を開業するときもお願いするつもりです。

今後の展望・開業する方へのメッセージ

自分の夢と同じラーメンが好きな人と頑張りたい

「展望としては出来るだけ早く社員さん、料理をしたいっていう子を見つけて人を集めて、お金を確保したいですね。今やっている居酒屋の近くに、阿佐ヶ谷でラーメン店の開業をしたいです」と増田さんは力強く語ります。

「人材不足が影響して、募集していてもなかなか来ないですね」と話す増田さんですが、お店の味が好きだから、ってバイトになってくれるパターンが今までも多かったとも話します。

自分の夢と同じ、「ラーメンが好き」「飲食が好き」っていう気持ちを持った人と働きたいですね!とおっしゃっていました。

チャンスに気が付けるか、つかめるかが大事

オープンして3~4年がとっても苦しかった。毎月の支払いが出来ない、お給料も少ないという期間が長く続きました。何回か辞めようかな、と思うこともありました。

でも続けていたら少しずつ応援してくれるお客さんも増えてきて、どこかで運が回ってきたのかな、と思います。

これから始める、始めて間もないという方は、その運が巡ってきたときに気が付けるかどうかつかめるかどうかが大事かなと思います。

チャンスに気が付けるか。口コミが、広がりがどれだけあるか。

飲食店って大きなお金が動くわけではないので、小さいお金をコツコツと貯めていく、毎日の積み重ねが大事になってきます。と増田さんはしみじみと語ってくれました。

まとめ

「現在は居酒屋のメニューを食べに来て、ラーメンとつけ麺を〆にするために来てくれている方がほとんど。ラーメンだけを食べに来てくれる方もいます」と語る増田さんは「居酒屋メニューとラーメンとで、単価は上がるが仕込みが大変」とも語ります。

週休二日にして一日は仕込みの日にします。麺だけ製麺所にお願いしていますが、その他はすべて自店仕込みなので、居酒屋のメニューを用意するのにプラスラーメンの仕込みなので大変です。と話す増田さんからは”居酒屋の〆ラーメン”だけにはとどまらない並々ならぬラーメンへの愛情を感じました。

食べる前から「所詮は〆ラーメン」というレッテルを張られてしまった頃の悔しさを耐え忍んで、”食べてくれた人”からの「美味しい」の声が波紋のように広がっていった喜びが後押しとなり、ラーメン店の開業を目指す増田さんの情熱を垣間見た気がしました。

テンポスドットコムでは、様々な視点からラーメン店の開業成功を全力で応援します。
自分のお店の業態に合わせて必要なものは何があるのか、詳細を確認することができますので是非ご覧ください!

ラーメン店開業支援の詳細はこちら

開業に関するお問い合わせはこちら

#取材協力
店名:だれやめや
店主:増田 知一氏
住所:東京都杉並区阿佐谷南3-34-10
TEL:03-5397-3741

関連記事

「会員登録」で受けられる
3つの特典はこちら

下記「おトク」な情報をメールでお届けします
新商品・限定商品
中古商品の入荷情報
「タメになる」セミナー情報など
無料で開業相談が受けられます
物件情報のお問合せが可能です

最近の記事

  1. 福岡県でラーメン屋を出すならおすすめの市5選!狙い目の駅やターゲットも徹底解説!

  2. 愛知県でラーメン屋を出すならおすすめの市5選!狙い目の駅やターゲットも徹底解説!

  3. 中央区で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントは?開業の流れも含めて解説!

Xで最新記事を配信中

twitter
TOP