夏の風物詩「流しそうめん」。竹を縦半分に割り、水と一緒にそうめんを流し、流れてきたそうめんを箸ですくいながら食べる。
テレビなどで、楽しそうにしている姿を想像するだけでワクワクします。
こどもから大人まで楽しめる流しそうめんですが、発祥はどこでいつから始まったのでしょうか。
今回は、家族みんなで楽しみたい！流しそうめんの歴史や美味しい食べ方について紹介していきます。
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目次
流しそうめん歴史
流しそうめんの歴史は比較的新しく、一般的に知られるようになったのは、昭和30年代（1950年代後半）以降だと言われています。
しかし、そのルーツには古くからのそうめん文化と、自然を活かした日本人の涼を取る工夫が背景にあります。
そうめん自体の歴史は、奈良時代にさかのぼり、中国から伝わった「索餅（さくべい）」という食べ物が起源とされています。
平安時代には貴族の間で広まり、江戸時代には庶民にも普及し、夏の風物詩として親しまれてきました。
一方で、流しそうめんの原型とされるのが、宮崎県高千穂町にある「高千穂峡・流しそうめん」や、大分県の「そうめん流し施設」で、昭和30年代に観光客向けの娯楽として登場しました。
竹を割って水を流し、その中にそうめんを流して食べるという独特なスタイルは、夏の涼しさを演出するアイデアとして瞬く間に人気を集めました。
このスタイルはその後、各地の観光地や飲食店、学校の行事などでも取り入れられ、家庭でも「家庭用流しそうめん器」が販売されるなど、全国的に広まりました。
特に、竹を使った流しそうめんは、日本人の自然観や季節感、遊び心を感じさせる夏の風物詩として今も親しまれています。
つまり、流しそうめんは古くからあるそうめん文化をベースに、近代の観光やレジャー文化の中で発展した、日本ならではの食の楽しみ方なのです。
流しそうめんの魅力
流しそうめんは、ただの食事という枠を超えた「体験型の食文化」として、多くの人に親しまれています。
その魅力はさまざまですが、ここでは特に大きな3ポイントについて紹介していきます。
主に以下のことがあげられます。
涼しさと季節感を味わえる体験
流しそうめんの最大の魅力は、なんといっても「涼」を感じられることです。
竹を割った樋（とい）や、冷たい水が流れる音、そして水の中を流れる白いそうめんの姿は、視覚・聴覚・触覚のすべてで夏の涼を感じさせてくれます。
特に、暑い夏の日に、自然の中で楽しむ流しそうめんは、冷房では得られないような。心地よい清涼感を与えてくれます。
日本人が古来より大切にしてきた「季節を感じる食文化」を、五感で楽しむことができるのです。
家族や友人と楽しめるコミュニケーションの場
流しそうめんは、複数人で一緒に楽しむスタイルのため、自然と会話や笑顔が生まれます。
流れてくるそうめんを箸でキャッチするという動作にはゲーム性もあり、大人も子どもも夢中になって盛り上がります。
「うまく取れなかった」「次は誰が取るか」など、ちょっとしたやりとりを通じて、家族や友人との距離が自然と縮まるでしょう。
屋外や、庭先で楽しめることも多いため、特別なイベント感があり、思い出に残る時間になります。
自然と調和した日本らしい美意識
竹を使った樋や、湧き水や沢水を利用した本格的な流しそうめんは、自然と調和する日本独自の美意識を体現しています。
自然素材の美しさ、流れる水の音、そしてそこに浮かぶそうめんの白さ。これらすべてが、日本の伝統的な「わび・さび」に通じる感性を呼び起こします。
また、こうした「自然とともにある食のスタイル」は、近年のサステナブル志向とも親和性があり、海外の観光客からも注目されています。
このように、流しそうめんは「涼しさ」「人とのふれあい」「自然との一体感」という、日本らしい魅力を詰め込んだ夏ならではの食文化です。
単なる麺料理ではなく、五感と心で楽しむ夏の風物詩として、これからも多くの人々に愛され続けていくでしょう。
流しそうめんの美味しい食べ方
流しそうめんを美味しく楽しむためには、ただ麺を流して食べるだけではなく、いくつかの工夫や、ポイントがあります。
見た目や、雰囲気はもちろんのこと、味や食感にもこだわることで、より満足度の高い体験になります。
ここでは、流しそうめんをよりおいしく食べるための方法について紹介していきます。
主に以下のことがあげられます。
麺のゆで方と冷やし方にこだわる
そうめんをおいしく食べるためには、まず麺の下ごしらえが重要です。ゆで時間は、短めにして、コシを残すのがポイントです。
ゆで上がったらすぐに冷水にとり、ぬめりをしっかり洗い落とします。その後、氷水でしっかり締めることで、「シャキッ」とした食感と喉ごしのよさが際立ちます。これにより、流れてくる間に麺が伸びることも防げます。
めんつゆの工夫で味を深める
めんつゆは、市販のものでもよいですが、出汁にこだわると格段においしくなります。
かつお節や昆布、干し椎茸などでとった出汁に、しょうゆ・みりん・砂糖を加えて、自家製のつゆを作るのもおすすめです。
また、薬味にもバリエーションを持たせると飽きずに楽しめます。定番のねぎ・しょうが・みょうがに加え、大葉、ごま、ゆず皮、ラー油や梅肉など、好みに応じてアレンジすることで、味の変化を楽しめます。
順番と温度を考えて流す
流しそうめんでは、食べるタイミングによって味わいが変わるため、順番と温度管理が大切です。
初めは、プレーンなそうめんを流し、後半は「変わりそうめん」を取り入れてみましょう。
たとえば、細かく刻んだ大葉やゆかりを混ぜたそうめん、梅肉やカレー風味のアレンジも人気です。
また、麺が常に冷たい水で流れてくるように、氷をこまめに補充して水温を保つことも重要です。水がぬるくなってしまうと、麺のコシや喉ごしが損なわれます。
楽しみながら食べることが最大の調味料
最後に大切なのは、みんなで楽しみながら食べることです。友人や、家族と笑いながら箸を動かす時間こそ、流しそうめんの真の魅力です。
おいしさは、味だけではなく、雰囲気や共有する時間によっても生まれます。
屋外の自然の中や庭先で、風を感じながら食べるそうめんは格別です。
このように、下ごしらえから食べ方、雰囲気づくりまで工夫することで、流しそうめんは「ただのそうめん」ではなく、夏の特別なごちそうになるでしょう。
流しそうめんに使う調理器具や食器
テンポスで扱っている、流しそうめんを作る際に使う調理器具や、おすすめの食器をご紹介！
そうめん3客セット
のぼり
まとめ
今回は、家族みんなで楽しみたい！流しそうめんの歴史や美味しい食べ方について紹介してきました。
流しそうめんは、昭和30年代（1950年代後半）以降にできたもので、原型とされているのが、宮崎県高千穂町にある「高千穂峡・流しそうめん」や、大分県の「そうめん流し施設」で、昭和30年代に観光客向けの娯楽として登場したと言われています。
みんなで楽しみながら食べる流しそうめんは、味だけではなく思い出としても心に残る体験にもなるでしょう。
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