飲食店を始めるにあたって、開業資金を抑えるために「中古の業務用キッチン機器」を導入するケースは非常に多くなっています。
ですが、購入して終わりではありません。
むしろ、導入後の活用方法やメンテナンス次第で、その設備が活躍するかどうかが決まるのです。
今回は、実際に中古機器を導入した飲食店経営者の声や現場での実践を元に、導入後にできる「活用術」5つをご紹介します。

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目次
導入初日に必ずやるべき“点検チェックリスト”を作る

なぜ初日に点検チェックリストが必要なのか?
中古機器は新品と比べてコストを抑えられる反面、使用歴や保管状況により性能や状態にばらつきがあります。
導入初日に点検を行い、問題を早期に発見することで、営業開始後のトラブルを未然に防ぎ、スムーズな店舗運営が可能になります。
点検チェックリストの作成方法
機器ごとの点検項目を明確にする
各機器の特性に応じて、以下のような点検項目を設定します。
冷蔵・冷凍庫
・電源が正常に入るか
・設定温度まで冷却されるか
・異音や異臭がないか
・ドアの開閉がスムーズか
ガスコンロ・オーブン
・点火がスムーズに行えるか
・炎の色が正常か(青い炎)
・ガス漏れの臭いがしないか
製氷機
・電源が入るか
・製氷が正常に行われるか
・排水がスムーズに行われるか
フライヤー
・加熱が正常に行われるか
・温度調節が可能か
・油の漏れがないか
チェックリストのフォーマットを作成する
点検項目を一覧にし、チェックボックスや備考欄を設けたフォーマットを作成します。
紙ベースでもデジタルでも構いませんが、記録として残せる形にしておくことが重要です。
点検の実施と記録
導入初日に、責任者または担当者がチェックリストに基づいて点検を行い、結果を記録します。
不具合があった場合は、詳細を備考欄に記入し、必要に応じて写真を撮影しておきましょう。
点検チェックリストのサンプル
以下は、冷蔵庫の点検チェックリストの一例です。
点検項目 状態 備考
電源が入るか □良好 □不良
設定温度まで冷却されるか □良好 □不良
異音や異臭がないか □良好 □不良
ドアの開閉がスムーズか □良好 □不良
このようなチェックリストを各機器ごとに作成し、点検を行うことで、導入初日のトラブルを防ぎ、安心して営業を開始することができます。
点検チェックリストの作成と活用は、店舗の安全・衛生管理の基本です。
導入初日にしっかりと点検を行い、万全の体制で営業をスタートさせましょう。
日常清掃は“新品以上”を意識して徹底
なぜ「新品以上」の清掃が必要なのか?
中古機器は、前の使用者の使い方や保管状況により、汚れや劣化が蓄積している可能性があります。
そのため、導入後は新品以上の意識で清掃を行い、衛生状態を維持し、機器の寿命を延ばすことが求められます。
日常清掃の具体的なポイント
冷蔵・冷凍庫
毎日:内部の棚やドアパッキンを拭き掃除し、食材の整理整頓を行います。
週に一度:排水口の清掃やフィルターの確認を行い、冷却効率を保ちます。
ガスコンロ・オーブン
毎日:バーナーや五徳の汚れを拭き取り、油汚れを防ぎます。
週に一度:バーナーの目詰まりを確認し、必要に応じて清掃します。
製氷機
毎日:製氷室内の清掃を行い、氷の品質を保ちます。
週に一度:排水口やフィルターの清掃を行い、異物混入を防ぎます。
フライヤー
毎日:油の状態を確認し、必要に応じて交換します。
週に一度:フライヤー内部の清掃を行い、カスや汚れを除去します。
清掃チェックリストの活用
清掃作業を徹底するためには、チェックリストの活用が効果的です。
以下のようなフォーマットを作成し、スタッフ全員で共有しましょう。
機器名 項目 頻度 担当者 チェック欄
冷蔵庫 棚の拭き掃除 毎日 □
ガスコンロ バーナーの清掃 毎日 □
製氷機 製氷室の清掃 毎日 □
フライヤー 油の状態確認 毎日 □
このようなチェックリストを活用することで、清掃の抜け漏れを防ぎ、機器の衛生状態を維持できます。
スタッフ教育とマニュアルの整備
日常清掃を徹底するためには、スタッフ全員の意識統一が不可欠です。
清掃マニュアルを作成し、定期的な研修を行うことで、清掃の質を高めましょう。
定期的な専門業者による清掃
日常清掃に加えて、月に一度程度、専門業者による清掃を依頼することで、手の届かない部分の汚れや劣化を防ぎ、機器の寿命を延ばすことができます。
中古業務用キッチン機器を「新品以上」に保つためには、日々の清掃を徹底し、スタッフ全員で衛生意識を高めることが重要です。
清掃チェックリストやマニュアルを活用し、清潔で安全な厨房環境を維持しましょう。
“機器別”のメンテナンス頻度をスタッフと共有する

中古業務用キッチン機器を導入した際、各機器のメンテナンス頻度を明確にし、スタッフ全員と共有することは、機器の寿命を延ばし、トラブルを未然に防ぐために非常に重要です。
以下に、具体的なメンテナンス頻度の例と、スタッフとの共有方法について詳しく解説します。
機器別メンテナンス頻度の例
以下は、一般的な業務用厨房機器のメンテナンス頻度の一例です。
機器の使用状況やメーカーの推奨に応じて調整してください。
冷蔵・冷凍庫
日次:内部の清掃、温度チェック
週次:ドアパッキンの点検、排水口の清掃
月次:フィルターの清掃
年次:専門業者による点検・メンテナンス
ガスコンロ・オーブン
日次:バーナーや五徳の清掃
週次:点火装置の点検
月次:ガス漏れのチェック
年次:専門業者による点検
製氷機
日次:製氷室の清掃
週次:排水口の清掃
月次:フィルターの清掃
年次:専門業者による点検
フライヤー
日次:油の状態チェック、表面の清掃
週次:油槽の清掃
月次:温度調節機能の点検
年次:専門業者による点検
スタッフとのメンテナンス情報の共有方法
メンテナンススケジュールの作成
各機器のメンテナンス頻度を一覧にしたスケジュールを作成し、スタッフ全員が確認できる場所に掲示します。
例えば、厨房内の目立つ場所やスタッフルームなどが適しています。
チェックリストの活用
日々のメンテナンス作業を記録するためのチェックリストを用意し、担当者が作業後に記入することで、作業の抜け漏れを防ぎます。
定期的なミーティングの実施
週次や月次でメンテナンスに関するミーティングを行い、問題点の共有や改善策の検討を行います。
これにより、スタッフの意識向上と情報共有が図れます。
デジタルツールの導入
クラウドベースの店舗管理システムやアプリを活用することで、メンテナンススケジュールの共有や進捗管理が効率的に行えます。
これにより、情報の一元管理とリアルタイムな共有が可能になります。
中古業務用キッチン機器のメンテナンスを効果的に行うためには、機器ごとのメンテナンス頻度を明確にし、スタッフ全員と共有することが不可欠です。
適切なメンテナンスにより、機器の寿命を延ばし、店舗運営の安定化につながります。
“代替可能な機器”を1台用意しておくと安心

中古の業務用キッチン機器を導入する際、予期せぬ故障やトラブルに備えて「代替可能な機器」を1台用意しておくことは、店舗運営の安定性を高める重要な対策です。
以下に、その必要性と具体的な導入方法について詳しく解説します。
なぜ代替機器が必要なのか?
中古機器はコスト面で魅力的ですが、使用歴や保管状況により性能や状態にばらつきがあります。
そのため、予期せぬ故障やトラブルが発生する可能性があります。
特に、冷蔵庫や製氷機などの機器が突然故障した場合、食材の保存や提供に支障をきたし、営業に大きな影響を与えることがあります。
また、食品事故の事例からもわかるように、機器の故障が原因で異物混入や品質不良が発生し、消費者の安全を脅かす可能性があります。
例えば、製氷機の故障により異物が混入した氷が提供されると、健康被害を引き起こす恐れがあります。
このようなリスクを最小限に抑えるためにも、代替機器の準備は重要です。
代替機器の選定と導入方法
重要度の高い機器を特定する
店舗の業態やメニューに応じて、営業に不可欠な機器を特定します。
例えば、冷蔵庫、製氷機、フライヤーなどが該当する場合があります。
代替機器の導入方法を検討する
中古機器の予備購入:同型または互換性のある中古機器を予備として購入し、必要時にすぐに使用できるようにしておきます。
レンタルサービスの利用:必要な期間だけ機器をレンタルすることで、コストを抑えつつ代替機器を確保できます。
他店舗との共有:複数店舗を運営している場合、他店舗の機器を一時的に借用する体制を整えておくことも有効です。
保管場所とメンテナンスの確保
代替機器を保管するスペースを確保し、定期的なメンテナンスを行うことで、必要な時にすぐに使用できる状態を維持します。
スタッフへの周知と対応マニュアルの整備
代替機器の存在と使用方法をスタッフ全員に周知し、トラブル発生時の対応手順をマニュアル化しておくことが重要です。
これにより、迅速かつ適切な対応が可能となり、営業への影響を最小限に抑えることができます。
中古業務用キッチン機器の導入において、代替可能な機器を1台用意しておくことは、リスク管理の一環として非常に有効です。
予期せぬトラブルに備え、安定した店舗運営を実現するために、ぜひ検討してみてください。
中古機器専門の修理業者・相談窓口を確保しておく
中古の業務用キッチン機器を導入した店舗にとって、信頼できる修理業者や相談先の確保は“リスク管理”の根幹とも言える重要な取り組みです。
新品と違ってメーカー保証がない、または短いケースが多いため、万が一のときに迅速に対応してくれる専門業者の存在が、営業停止などの重大リスクを回避する鍵になります。
なぜ“中古機器専門”業者が必要なのか?
中古機器は型番が古い、メーカーが部品供給を終了しているなどの理由で、一般の修理業者では対応できないケースも少なくありません。
こうした事情を理解し、対応実績のある「中古機器に強い」修理業者に依頼することで、対応スピード・修理精度の両面で大きな安心感を得られます。
業者選定で押さえておきたい3つのポイント
対応実績がある業者か
過去に飲食店向けの中古厨房機器を扱った経験があるか、事前にヒアリングしましょう。
緊急対応が可能か
突発的なトラブルにも「即日対応」「訪問対応」などの体制があるかを確認します。
メーカー問わず対応してくれるか
中古機器はさまざまなメーカーが混在しがちです。
特定メーカーに限らず、幅広く対応できる業者を選ぶのが理想です。
修理以外でも頼れる“相談窓口”を持っておく
修理だけでなく、「音がするけど壊れているのか?」「こんな使い方で寿命に影響は?」といった“グレーな不安”を気軽に相談できる窓口も非常に役立ちます。
以下のようなサービスを提供しているところが理想的です。
・使用方法のアドバイス
・簡単なトラブルのセルフチェック方法の伝授
・機器の交換時期の目安相談
・必要に応じた買い替え・買取の提案
修理業者との付き合い方の工夫
機器導入時に一度点検を依頼しておく
→ 状態を把握してもらっておけば、故障時もスムーズ。
LINEやメールで画像・動画相談できる業者を選ぶ
→ トラブル箇所を可視化して伝えられると、的確なアドバイスがもらえます。
年1〜2回の定期点検プランを利用する
→ 故障の“前兆”を見つけやすく、突発的なトラブルを回避できます。
万全なバックアップ体制が、経営の安心感につながる
どれほど日頃のメンテナンスを徹底していても、機械である以上「絶対に壊れない」という保証はありません。
だからこそ、“いざという時に頼れるプロ”を確保しておくことが、結果的に安心して店舗を運営できる最大のポイントです。
まとめ
中古業務用キッチン機器の導入は、コスト面で大きなメリットがありますが、それを最大限活かすには購入後の使い方・メンテナンスが鍵となります。
最後に、今回ご紹介した5つの活用術をおさらいしましょう
・導入初日のチェックリストを作成
・新品以上に日常清掃を徹底
・メンテナンス頻度をスタッフと共有
・代替機器を用意しておく
・修理業者との連携を事前に取っておく
「中古でも、清潔・安心・長持ち」。
そんな厨房づくりの参考になれば幸いです。
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