札幌市で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントは?開業の流れも含めて解説!

出店・開業

札幌市は、観光客やビジネス客も多く、飲食店の需要が旺盛なエリアです。しかし、競争も激しいため、成功するためには綿密な準備と資金調達が不可欠です。
そこで今回は、札幌市で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントと、開業の流れについて詳しく解説します。

目次

北海道の開業率は全国33位

2015年度の厚生労働省の調査によると、飲食店を含む北海道の開業率は4.2%と全国で33位です。
また廃業率は4.3%となっています。

北海道の開業率は、全国平均を下回っています。これは、北海道の人口が全国5分の1で人口当たりの開業率が低いためと考えられます。また、北海道は地価や物価が高いため、開業コストが高いことも要因の一つです。

まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう!

融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。

融資

融資は、金融機関から借り入れを行うことです。利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。

補助金

補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。

助成金

助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。

資金調達の主体

融資:金融機関
補助金:国や地方公共団体など
助成金:国や地方公共団体など

返済の必要性

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

利子

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

申請の難易度

融資:やや高い
補助金:やや高い
助成金:比較的低い

資金の使い道

融資:自由
補助金:指定された用途に限る
助成金:指定された用途に限る

事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。

札幌市で利用可能な融資・補助金・助成金とは?

札幌市で飲食店を開業する際には、さまざまな融資・補助金・助成金制度を利用することができます。

融資

創業融資

札幌市創業融資制度
対象:創業間もない中小企業者
融資額:最大500万円
金利:年利2.0
返済期間:最大10年

北海道創業・小規模事業者支援資金
対象:創業間もない中小企業者
融資額:最大3,000万円
金利:年利1.3%~2.7%
返済期間:最大15年

中小企業向け融資

日本政策金融公庫
対象:中小企業者
融資額:最大3億円
金利:年利1.0%~
返済期間:最大20年

中小企業基盤整備機構
対象:中小企業者
融資額:最大5億円
金利:年利1.0%~
返済期間:最大20年

補助金・助成金

さっぽろ新規創業促進補助金

対象:創業予定者または創業間もない事業者
補助額:最大100万円

中小企業等ものづくり・商業サービス等事業再構築等支援事業(ものづくり補助金)

対象:中小企業者
補助額:最大1,000万円

札幌市で飲食店を開業する際には、さまざまな融資・補助金・助成金制度を利用することができます。これらの制度を有効活用することで、資金調達をスムーズに進め、開業後の成功確率を高めることができます。
※こちらは2024年2月1日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。

融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは

計画的な資金調達

開業資金だけでなく、運転資金も含めた資金調達計画を立てましょう。
融資以外にも、自己資金や補助金・助成金などを活用しましょう。
返済計画をしっかりと立て、無理のない返済額を設定しましょう。

事業計画の重要性

融資を受けるためには、事業計画書を作成する必要があります。
事業内容、収益計画、資金計画などを具体的に記載する必要があります。
事業計画書は、事業の成功可能性を判断する重要な資料となります。

必要書類の準備

融資を受けるためには、各種書類が必要です。
必要書類は事前に確認しておきましょう。
必要書類が不足していると、審査が遅れたり、融資を受けられなかったりする場合があります。

金利・返済期間の確認

金利や返済期間は、金融機関によって異なります。
複数の金融機関を比較検討し、自分に合った融資を選びましょう。
金利や返済期間によっては、返済負担が大きくなる場合があります。

専門家の活用

融資の制度は複雑な場合があります。
不安な場合は、税理士や金融機関などの専門家に相談しましょう。
専門家は、融資の審査基準や必要書類、金利・返済期間などについてアドバイスすることができます。

審査基準の理解

金融機関には、それぞれ独自の審査基準があります。
審査基準を理解することで、融資を受けられる可能性を高めることができます。
審査基準は、金融機関のホームページなどで確認することができます。

事前準備の重要性

融資を受けるには、事前準備が重要です。
開業予定の6ヶ月前には準備を始めましょう。
事前準備をしておくことで、審査をスムーズに進めることができます。

融資後のフォロー

融資を受けた後も、金融機関とのコミュニケーションを大切にしましょう。
経営状況などを定期的に報告することで、信頼関係を築くことができます。

その他の注意点

・融資は必ず受けられるという保証はありません。
・融資を受けられなかった場合でも、他の資金調達方法を検討しましょう。
・融資は返済義務があります。
・返済計画をしっかりと立て、返済負担を軽減しましょう。

札幌市で開業する際の費用の相場とは?

札幌市で飲食店を開業する際の費用は、店舗規模、業態、内装・設備、メニュー内容などによって大きく異なりますが、以下に一般的な費用の相場をご紹介します。

物件取得費

店舗面積: 20坪
家賃: 月額10万円~20万円
敷金・礼金: 家賃の2ヶ月~3ヶ月
仲介手数料: 家賃の1ヶ月分
火災保険: 年額3万円~5万円
合計: 約300万円~600万円

内装・設備費用

厨房機器: 100万円~300万円
テーブル・イス: 50万円~100万円
食器・調理器具: 20万円~50万円
内装工事: 100万円~300万円
看板: 10万円~50万円
合計: 約380万円~800万円

許可申請費用

飲食営業許可: 約15万円
食品衛生責任者講習受講費用: 約1万円
合計: 約16万円

開業準備費用

メニュー開発費用: 50万円~100万円
広告宣伝費用: 50万円~100万円
スタッフ採用費用: 10万円~50万円
その他: 50万円~100万円
合計: 約160万円~400万円

運転資金

家賃: 2ヶ月分
人件費: 2ヶ月分
食材費: 1ヶ月分
その他: 1ヶ月分
合計: 約6ヶ月分の売上

合計費用

最低: 約1,056万円
最大: 約2,600万円

札幌市で飲食店を開業するには、最低でも1,000万円以上の費用が必要となります。費用を抑えるポイントや補助金・助成金制度を活用することで、資金調達をスムーズに進めることができます。

札幌市で開業する際の資金調達の方法

札幌市で飲食店を開業する際には、自己資金、融資、補助金・助成金など、な資金調達方法があります。

自己資金

自己資金は、最も確実な資金調達方法です。開業資金の全てを自己資金で賄うことができれば、返済負担を軽減することができます。

融資

融資は、金融機関から資金を借り入れる方法です。

金融機関の種類

銀行
長期的な資金調達に適しています。
金利は比較的低いですが、審査基準が厳格です。

信用金庫
地域に密着した金融機関です。
銀行よりも審査基準が緩やかです。

日本政策金融公庫
中小企業向けの融資制度を提供しています。
金利は比較的低く、返済期間も長いため、創業融資に適しています。
後ほど詳しく説明いたします。

融資を受ける際のポイント

事業計画書をしっかりと作成する
事業内容、収益計画、資金計画などを具体的に記載する必要があります。

必要書類を準備する
融資申込書、事業計画書、財務諸表などが必要です。

早めに準備を始める
融資の審査には時間がかかる場合があります。開業予定の6ヶ月前には準備を始めましょう。

補助金・助成金

補助金・助成金は、国や自治体から事業者に支給される資金です。返済義務はありません。

補助金・助成金の例

創業融資利子補給金
融資の利息の一部を国が負担する制度です。

ものづくり補助金
設備投資を行う中小企業に対して補助金を支給する制度です。

創業・小規模事業者支援資金
創業間もない中小企業者に対して融資を行う制度です。

補助金・助成金を受ける際のポイント

制度の要件を満たしていることを確認する
申請には、さまざまな要件があります。

申請書類をしっかりと準備する
申請書、事業計画書、財務諸表などが必要です。

早めに準備を始める
申請には時間がかかる場合があります。

日本政策金融公庫を利用する

日本政策金融公庫は、中小企業向けの融資制度を提供している政府系金融機関です。

主な融資制度

創業融資
創業間もない中小企業者に対して融資を行う制度です。
融資額:最大3,000万円
金利:年利1.3%~2.7%
返済期間:最大15年

新創業融資制度
創業5年以内の中小企業者に対して融資を行う制度です。
融資額:最大5,000万円
金利:年利1.3%~2.7%
返済期間:最大15年

中小企業経営力強化資金
設備投資や運転資金など、事業の成長に必要な資金を融資する制度です。
融資額:最大1億円
金利:年利1.0%~
返済期間:最大20年

メリット

・金利が比較的低い
・返済期間が長い
・創業間もない企業でも融資を受けやすい

デメリット

・審査基準が厳格
・融資を受けるまでに時間がかかる

※こちらは2024年2月1日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式HPなどで確認してください。
資金調達方法は、一つに絞らず、複数の方法を組み合わせるのがおすすめです。

札幌市で開業する際の実際の開業までの流れを解説

札幌市で飲食店を開業するには、以下の流れを参考にしてください。

コンセプトの決定

・どんな客層にターゲットとするのか、どのような料理を提供するのかを明確にする。
・競合店を調査し、差別化できるポイントを見つける。
・お店の名前、ロゴ、内装などをイメージする。

事業計画書を作成する

事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。

店舗の概要

店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。

メニューやコンセプト

競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。

ターゲット顧客

ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。

売上計画、収支計画

収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。

事業計画書は、金融機関から融資を受ける際にも必要となります。

物件の選定

・コンセプトに合った立地を選ぶ。
・客席数、厨房スペース、駐車場などを考慮する。
・賃料、敷金・礼金などの条件を確認する。

 資金調達

・自己資金、融資、補助金・助成金などを活用する。
・融資を受ける場合は、早めに準備を始める。
・補助金・助成金の申請には、要件を満たす必要がある。

許可申請

・飲食営業許可、食品衛生責任者取得などが必要となる。
・申請には、各種書類が必要となる。
・申請には時間がかかるため、早めに準備を進める。

内装・設備工事

・コンセプトに基づいて、内装・設備工事を進める。
・厨房機器、テーブル、イス、食器などを準備する。
・業者選びは慎重に行う。

メニュー開発

・ターゲット層に合わせたメニューを開発する。
・原価、利益率などを考慮する。
・試食会などを実施して、味や盛り付けを調整する。

スタッフ採用

・必要人数、職種を明確にする。
・求人広告を掲載する。
・面接を行い、採用を決定する。

開業準備

・メニュー表、チラシ、ホームページなどを準備する。
・開業記念イベントなどを企画する。
・開業前の告知をしっかりと行う。

開業

・開業後は、顧客満足度向上に努める。
・経営状況を分析し、必要に応じて改善を行う。
・常に新しい情報を取り入れ、進化し続ける。

札幌市で飲食店を開業するメリットデメリット

メリット

地元の食文化

北海道の中心都市で、新鮮な食材や伝統的な料理が豊富です。

観光客の誘致

四季折々の美しい風景や観光名所で知られ、多くの観光客が訪れます。

地元コミュニティのサポート

地元の人々は地元企業を支援する傾向があり、地元のコミュニティとの強いつながりが期待できます。

競争の相対的な少なさ

飲食店の競争は他の大都市に比べて相対的に少ない場合があります。

地元農産物の活用

北海道は豊かな自然環境があり、新鮮で高品質な農産物が手に入ります。

デメリット

競争激化

飲食業界は競争が激しく、新規参入は容易ではありません。他店との差別化や独自性が求められます。

人口密度の低さ

広大な面積を持つため、人口密度が低くなる傾向があり、集客に苦労する可能性があります。無料の宣伝ツールなどをうまく取り入れ集客に繋げましょう。

季節的な需要変動

観光に大きく左右される季節的な需要変動があり、特に冬季には厳しい寒さや雪の影響で需要が減少する可能性があります。デリバリーなども検討しましょう。

人材確保の難しさ

飲食業の拡大に伴い、優秀なシェフやスタッフの確保が難しくなる可能性があり、適切な人材管理が重要となります。

札幌市で開業する際の開業資金を抑えるコツとは

札幌市で飲食店を開業する際には、初期費用と運転資金を合わせて、最低でも1,000万円以上の資金が必要となります。しかし、いくつかのコツを押さえることで、開業資金を抑えることが可能です。

物件選び

・駅から徒歩圏内など、一等地は避け、家賃を抑えられる場所を選ぶ。
・スケルトン物件を選び、内装をDIYで仕上げる。
・居抜き物件は、厨房設備や内装の一部をそのまま利用できるため、初期費用を抑えられる。

中古品・DIYの活用

・厨房機器、テーブル、イスなどは、中古品を活用する。
・内装は、DIYで仕上げる。
・食器や調理器具は、リサイクルショップなどで安く購入する。

中古品・DIYを利用する際の注意点

・中古品を購入する際は、状態をしっかりと確認する。
・DIYを行う際は、工具の使い方や安全面に注意する。
・必要な場合は、専門家に依頼する。

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設備のリース

・厨房機器などをリースすることで、初期費用を抑える。
・リース期間満了後は、最新機器に買い換えることもできる。

クラウドファンディング

・開業資金の一部をクラウドファンディングで調達する。
・多くの人に応援してもらうことで、宣伝効果にもなる。

補助金・助成金の活用

・札幌市や国が提供している、創業支援のための補助金・助成金を活用する。
・申請には、要件を満たす必要がある。

人件費の削減

・最初は、アルバイトを雇わずに、夫婦や家族で切り盛りする。
・セルフサービスを取り入れる。

開業時期

・繁忙期を避け、閑散期に開業することで、初期費用を抑えられる。

無料の宣伝ツール

・SNSやブログなどを活用して、無料で宣伝を行う。
・地域のフリーペーパーなどに掲載してもらう。

行政機関のサポート

札幌市経済局 産業振興部 中小企業振興課などの行政機関では、創業支援のための相談窓口を設けています。
専門家のアドバイスを受けることで、開業資金を抑えるためのヒントが得られるかもしれません。

まとめ

札幌市で飲食店を開業する夢を叶えるために、計画的な準備と資金調達をしっかりと行いましょう。融資を活用すれば、初期費用を抑え、スムーズな開業が可能となります。今回の記事を参考に、準備を進め、あなたの夢を実現してください!

開業に際してご相談、ご質問お気軽にお待ちしております。

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