飲食店開業で内装・外装を進める上で抑えておきたいポイントとは?

出店・開業

お客様を迎え入れるお店の外観、食事をする雰囲気や、居心地の良さなど開業時に設定した内装・外装で、来店する客数が左右されることがあります。

ここでは、内装・外装を決めていく上でのコンセプトの作り方や、施工をしていく業者選びから費用感、スケジュールなどの内装・外装に関するポイントを解説していきます。

選び方でお店の雰囲気が左右される!?開業時の施工業者の選び方

「どうやって施工業者を選べばいいのか?」「住宅などを手がけている業者でもいいのか?」など初めての飲食店で内装・外装の施工業者の選び方をここでは紹介していきます。

内装・外装工事会社の種類

内装・外装の会社には、デザインを行う「デザイン・設計会社」、施工のみを行う「施工会社」、デザインと施工両方行う「設計・施工会社」の3種類あり、この3種類それぞれメリット・デメリットがあります。

1.デザイン・設計会社

デザイン・設計会社はお店の設計やデザインを手がけ、施工は別会社に依頼します。

メリットとしては、デザインのプロであるため、デザインのクオリティが高いという点です。また、デザインと施工が別になるため、数社から見積をとって価格の比較をすることができます。デザインと設計、施工で分担がはっきりするため、きちんとした工事管理が期待できます。

逆にデメリットとしては、デザイン・設計と施工で分担するため、その分業者選びに時間がかかる点です。また、やり取りする業者もその分増えるため、やり取りの手間も発生します。

デザインにこだわりたい、スケジューリングにある程度余裕がある場合はこちらがおすすめです。

2.施工会社

施工会社は基本的に自社内でデザイン設計は行わず、職人さんを管理する会社です。

メリットとしては、施工を直接職人さんに依頼するため、費用を抑えることができます。また、居抜きで内装をそのまま使う場合は、早いスピードで、オープン費用を抑えることが可能です。

逆にデメリットとしては、デザイン設計も受注している施工会社は、デザインを外注する場合も多く、その手間が発生するうえ、自分で外注先は決められないため、じぶん好みのデザインにならない場合があります。

3.設計・施工会社

設計・施工会社は店舗のデザイン・設計だけでなく、施工も自社で行うことができます。

メリットとしては、窓口が一つの為、設計から工事がおわるまでの打合せがスムーズで、工事期間を短縮することが可能です。デメリットとしては、先に記述した1や2に比べ、トータルの工事費が高くなる可能性があります。

メンテナンス時の連絡を簡単にしたい、開店までの時間を短縮したい場合はこちらがおすすめです。

4.注意点

施工業者を選ぶ際には、必ず飲食店の設計・施工の経験が豊富なところを選ぶようにしてください。
飲食店の内装は、専門的な知識が必要になるため、知識が経験の浅い業者を選ぶとトラブルの発生原因につながります。

また、見積もり後、工事中に追加工事が必要になる場合は、必ず相談してもらうこと、料金提示することをあらかじめ伝えておきましょう。

工事する店舗の状態と費用を理解しよう!!

内装・外装工事をおこなう際に店舗の状態によって工事の費用が変わってきます。

ここでは、その店舗の状態の種類と、施工にかかる相場などを紹介します。

スケルトンの物件の場合

15坪程のスケルトン物件の場合、1坪当たりおよそ30~50万というのが相場とされています。

飲食店は、これに厨房設備がかかるため、坪45~60万が一応の目安になります。坪単価は一律ではなく、規模が大きくなるほど単価は低額になる場合があります。

居抜きの物件の場合

居抜き物件は、電気、ガスなどの設備工事が不要なため、大幅に費用を削減することができます。

しかし、物件によっては業種によって電気熱量が足りない、ガス火力が弱すぎるなどの不具合から、追加工事が必要な場合があります。

内装工事の場合

内装工事は、改装工事費と設計・設計監理費がかかります。
改装工事は一坪当たり平均で20~50万、設計費・設計監理費は工事費の5~15%程かかります。

1.デザイン設計

30~70万程。デザイン設計は、デザイン設計専門の業者に依頼する場合と施工会社が一緒に行う場合とあります。

2.設計監理

25~50万程。

3.内装工事

50~150万程。デザイン設計の業者と違う業者の場合、設計と一致しているかをこまめに確認することをおすすめします。

4.厨房工事

30~300万程。業態によって設備が大幅に変わるので、工事費用にも幅があります。

外装工事の場合

外装工事は、外壁の塗装・張り替え、正面のデザインや看板工事などがあります。お店の広さやデザインによって差はありますが、外装工事の相場としては、約100~200万と言われています。

店舗の外観は大事な集客ツールの一つであるため、集客の見込める看板、正面デザインを考えることが大切です。

造作譲渡費用

造作譲渡費用とは、以前に飲食店や、店舗として運営していた業種のままの造作や、備品が付帯する店舗物件には、保証金や礼金のほかに内部の造作・備品への譲渡料が伴う場合があります。

減価償却

減価償却は、固定資産の購入費用を使用可能期間にわたって、分割して費用計上する会計処理です。

設備や機械装置、器具、備品といった年月の経過とともに価値が減少する資産のことになります。減価償却資産は、使用可能期間にわたって分割して購入費用を計上する必要があります。基本的には一度に経費として計上することはできません。

施工前のスケジュールが重要!?外装・内装のスケジュールとその内訳

内装工事にかかる期間は、着工から2・3週間~2ヶ月ほどと一般的には言われていますが、物件の規模、状態によってより多くの日にち、時間を必要とすることもあります。中には、夜間にしか工事ができない物件の場合もあるため、事前に内装・外装の施工業者との調査が必要になります。

1.内装業者との打ち合わせ

まずは自分の作り¥たい店舗のコンセプトの提示です。
お店の場所、設備器具の状態、想定する回転数、客席、メニュー、店内の雰囲気などのコンセプトを細かく、はっきり伝えます。
上記を伝える際は、写真や画像なども提示し、より相手にイメージが分かりやすいようにしましょう。また、融資などを受ける場合、その旨を伝え、予算を融資先に提示します。

2.パース(完成予想図)や見積書を提示してもらう

内外装のコンセプトに応じ、パース(建物の外観、店内を立体的に描いたイメージ図)やお店のレイアウトの制作してもらいます。
物件の内見時に、内外装業者の同行の元、現地調査をし概算の見積りを出してもらいます。
概算の見積りは1社だけではなく数社からとり、金額、工事内容を比較します。
※後のトラブルを避けるため、あらかじめ見積りを検討する際には、追加の工事がないことを確認しておきましょう。

3.業者を決定

十分に検討後、施工会社を決定したら、工事請負契約書などを締結します。
契約時に費用の半分支払い、残りは竣工(完成)後に支払うのが一般的です。

4.着工

契約が締結したら、デザイナー、施工担当者、依頼主で打合せを行い着工に移ります。
着工前に、消防署、保健所に前もって相談しておきましょう。
工事を始める7日前までには「防火対象物工事等計画届出書」を管轄の消防署に提出が必要です。

5.完成・引き渡し

工事引き渡し前に、消防と保健所の検査があり、検査合格後引き渡しとなります。
工事完成後、施工会社立会いのもと点検を行います。
汚れや傷の有無、壁のクロス浮きや、塗装の剝がれなどチェックし、必要であればその場で修繕してもらいます。その後引き渡し、開業前に残りの費用支払いとなります。

保健所・消防署の検査
保健所の検査は、場所、業態によりチェック項目が異なります。
消防署の検査は、消火・警報・避難設備、消防活動用設備が中心になります。
こちらの手続きは、施工会社に代行してもらうことができます。

自分が納得する店舗デザインにするための下準備とその方法

1.開業店舗のコンセプト

デザイン会社との打ち合わせでは、コンセプトを細かく設定し、しっかり伝えましょう。

2.参考資料を集める

完成イメージ時に近い店舗の写真や図面を見える形で用意しましょう。目に見える形で伝えることにより、イメージ相違のトラブルを避けることができます。

お問い合わせ

飲食店内装工事のお問合せはこちら

関連記事

「会員登録」で受けられる
3つの特典はこちら

下記「おトク」な情報をメールでお届けします
新商品・限定商品
中古商品の入荷情報
「タメになる」セミナー情報など
無料で開業相談が受けられます
物件情報のお問合せが可能です

最近の記事

  1. 港区で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントは?開業の流れも含めて解説!

  2. 【まとめ】飲食店が儲かるいちばんの近道とは?知らないと損する儲けのヒケツ8選

  3. ベーカリーオーブンの種類と選び方(製菓・製パン編)

Xで最新記事を配信中

twitter
TOP