フライ料理は、定食屋や居酒屋、洋食店からカフェまで、幅広い業態で人気の高いメニューです。
しかし、揚げ物は「手間がかかる」「油の管理が難しい」「仕上がりにムラが出やすい」といった課題も多く、厨房機器の選び方で仕上がりや効率が大きく変わります。
フライをスピーディーに、しかもサクッと美味しく仕上げるためには、仕込みから提供までを見据えた機器選定が欠かせません。
ここでは、飲食店でフライを調理・提供する際に必要となる機器を流れに沿ってご紹介します。

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目次
仕込みで必要な機器

仕込みの段階で差が出る理由
フライは「揚げる工程」よりも前、仕込みの時点で仕上がりの差が出ます。
下味の付け方や衣付けの均一さが、揚げ上がりの食感や味の決め手になるためです。
そのため、仕込みを効率よく、かつ衛生的に行える機器をそろえておくことが大切です。
食材の下処理に役立つ機器
シンク・作業台
揚げ物の仕込みでは、肉や魚をさばいたり、粉をまぶしたりと作業スペースを多く使います。
狭い台で作業すると粉が飛び散りやすく、衛生管理も難しくなります。
広めのステンレス作業台と、水回りが近いシンクをセットで配置すると効率的です。
冷蔵庫・冷凍庫
下味をつけた鶏肉や魚を寝かせて味を染み込ませる場合や、仕込み済みのフライ種(串カツやコロッケなど)をストックしておく際に欠かせません。
特に揚げ物は仕込みをまとめて行うことが多いため、十分な容量の冷蔵・冷凍庫を確保しておく必要があります。
真空パック機
下味を短時間でしっかり浸透させられるため、漬け込み時間を短縮できます。
また、食材を真空状態で保存できるため、酸化や乾燥を防ぎ、鮮度を長持ちさせる効果があります。
大量に仕込みをする店舗では特に重宝します。
衣付け作業を効率化する機器
バッターミキサー
フライ用のバッター液は、手作業で混ぜるとダマになりやすく、衣の付き方が不均一になることがあります。
バッターミキサーを使えば、大量でも短時間で均一な液が作れるため、仕上がりに差が出ません。
衣付けトレー・衣付けライン
粉 → 卵 → パン粉といった流れ作業は、専用のトレーを並べて使うと作業効率が大幅にアップします。
スタッフが複数人で作業する場合も動線がスムーズになり、調理スピードの安定につながります。
パン粉専用ストッカー
意外と見落としやすいのがパン粉の管理です。
パン粉は湿気を吸いやすく、劣化が早いため、ストッカーで乾燥を防ぎながら清潔に保管することが重要です。
衛生管理を支える小型機器
まな板・包丁の使い分け
生肉や魚を扱う際は、まな板や包丁を色分けして交差汚染を防ぐ必要があります。
揚げ物は下処理の段階で菌が繁殖しやすいため、特に衛生管理を徹底しましょう。
手洗いシンク・ペーパータオル
粉やパン粉を扱う作業では手が汚れやすく、頻繁に洗うことになります。
作業台の近くに手洗い用シンクを設置すると、清潔を保ちながら効率よく仕込みが進められます。
▶このように、仕込み段階で必要な機器を整えておくことで、揚げる工程に入る前の無駄を減らし、スムーズなオペレーションにつながります。
揚げるために必須の機器

フライヤーが厨房の中心になる理由
フライを安定して提供するためには、まずフライヤーが欠かせません。
鍋で揚げることもできますが、業務用厨房では大量調理や効率化が必要になるため、フライヤーの導入が基本となります。
フライヤーの性能によって、仕上がりの均一さや提供スピードが大きく変わります。
卓上フライヤー ― 小規模店に最適
卓上タイプは、カウンター主体の小さな居酒屋や、カフェなど少量の揚げ物を出すお店に向いています。
メリット:省スペースで設置でき、導入コストも低いことが特徴です。
電気式のものが多いため、火力の管理が簡単で、誰でも扱いやすいです。
注意点:一度に揚げられる量は限られるため、提供数が多い店舗ではオペレーションが追いつかない場合があります。
スタンド型フライヤー ― 中規模以上のお店に必須
居酒屋や定食屋、洋食店など、フライを主力メニューにする場合はスタンド型が基本です。
メリット:ガス式で火力が強く、連続調理にも向いています。
バスケットが複数付いているタイプなら、エビフライとコロッケなど異なるメニューを同時調理できるため、ピークタイムの効率が格段に上がります。
注意点:設置スペースが必要で、換気や排熱対策も必須になります。
油の消費量も多くなるため、油管理を徹底する必要があります。
自動揚げ上げフライヤー ― 人手不足対策に有効
最近は、人手不足や調理の標準化を目的に自動揚げ上げ機能付きフライヤーを導入する店舗も増えています。
メリット:タイマー設定で一定時間後にバスケットが自動で持ち上がるため、誰が調理しても仕上がりが安定します。
スタッフが他の作業を同時に進められる点も魅力です。
注意点:導入コストが高めですが、揚げ過ぎやオペレーションのムラを防ぐことを考えると、中長期的にはコスト削減につながります。
油の温度管理は「揚げ物の命」
フライは、油の温度が1〜2℃違うだけで仕上がりに大きな差が出ます。
そのため、温度管理をサポートする機器も欠かせません。
デジタル温度計
油温を数値で確認できるため、食材を入れるタイミングや揚げ時間を正確にコントロールできます。
サーモスタット機能付きフライヤー
設定温度を自動で保つため、常に一定の油温で揚げられます。
油の品質を守るための機器
揚げ物では油の鮮度が味を左右します。
揚げカスをそのままにすると油の劣化が早まり、食材にも苦味や重たさが出てしまいます。
油濾過機(オイルフィルター)
使用後の油を濾過することで、油の寿命を延ばせます。
結果的に油代の削減につながり、環境負荷の軽減にもなります。
油槽クリーナー
定期的にフライヤーの油槽を清掃することで、カーボンの付着や油の酸化を防げます。
▶揚げる工程においては、「どのフライヤーを選ぶか」と「油管理をどう徹底するか」が成功のカギになります。
厨房の規模やメニュー構成に合わせて最適なフライヤーを選び、油の鮮度を保つ機器とセットで導入すると、安定したクオリティを保ちながら効率的なオペレーションが実現できます。
揚げ物の仕上げ・提供で必要な機器

揚げたての品質を守る「油切り」機器
揚げ物は、揚げ上がった直後に油をしっかり切れるかどうかで、食感が大きく変わります。
油が残ると衣がベタつき、サクサク感が失われてしまいます。
バット&網
もっとも基本的な道具ですが、揚げ物を一時的に置いて油を切る役割を果たします。
網付きのバットを使えば、余分な油が下に落ち、揚げ物を軽く仕上げられます。
サイズを複数用意しておくと、串揚げからとんかつまで幅広く対応できます。
ドレンボード付きフライヤー
一部のフライヤーには油切り用のドレンボードが付属しており、揚げた直後にバスケットから移すだけで余分な油を落とせます。
作業動線が短くなり、スピード提供につながります。
揚げ物を温かいまま保つ「保温機器」
揚げたてをすぐに提供できれば理想ですが、ピークタイムにはどうしても揚げ置きが必要になることがあります。
その際に活躍するのが保温機器です。
ヒートランプ
赤外線の熱で揚げ物を保温する機器です。
とんかつ屋やファストフード店などでよく見かける方式で、短時間なら衣のサクサク感を保ったまま温かさを維持できます。
保温庫(フードウォーマー)
一定の温度で揚げ物を保管できるため、複数オーダーをまとめて出す際に便利です。
ファミレスや居酒屋チェーンのように大量提供するお店では必須といえます。
卓上フードウォーマー
小規模店でも導入しやすい省スペース型。
串揚げやサイドメニューのポテトフライなどを一時的に保温するのに適しています。
提供をスムーズにする「盛り付け補助器具」
揚げ物は衣が剥がれやすく、見た目の仕上がりも提供価値に直結します。
盛り付け補助器具を活用すると、スピーディーかつきれいに提供できます。
トング
菜箸よりもトングの方が食材をしっかりつかめ、衣が崩れにくいです。
揚げ物専用に耐熱・油切れの良いタイプを用意すると安心です。
油はね防止カバー
揚げ物を取り出す際に油はねを抑えるカバーを活用すると、調理スタッフの安全性が高まり、調理場の清潔も保ちやすくなります。
盛り付け皿・器
揚げ物は「熱々感」や「カラッと感」を視覚的に伝えることも大切です。
熱を逃がさない厚みのある皿や、油を吸いやすいペーパーシートを活用すると、見栄えと食べやすさが両立できます。
提供スピードを左右する「段取り機器」
揚げ物は熱々を出すのが基本ですが、揚げたものを待たせると品質が落ち、逆に料理を待たせすぎても満足度が下がります。
そのバランスを保つための工夫も欠かせません。
タイマー付きフライヤーと連動した提供準備
揚げ上がりのタイミングを正確に把握できれば、同時にご飯やソースを用意しておけるため、料理をスムーズに出せます。
配膳用保温カート
宴会やランチピーク時には、複数のフライを一度に運ぶ必要があります。
短時間の保温機能があるカートを活用すると、厨房からホールへの提供ロスを最小限にできます。
▶揚げ物は「揚げる」だけではなく、「仕上げて出すまで」の工夫でお客様の満足度が大きく変わります。
油切り・保温・盛り付けといった最後の工程を支える機器を導入することで、いつでも揚げたて感のあるフライを提供でき、リピートにつながります。
フライ提供に役立つ周辺機器
揚げ物をおいしい状態でお客様に提供するためには、揚げた直後の状態を維持したり、作業効率を上げたりするための「周辺機器」も欠かせません。
ここでは、フライの提供をスムーズかつ魅力的にするための代表的な機器をご紹介いたします。
フードウォーマー・保温ショーケース
フライは揚げたてが一番おいしいですが、提供タイミングによっては少し待機させる必要があります。
その際に役立つのがフードウォーマーや保温ショーケースです。
一定温度で揚げ物を保温することで、サクッとした食感を保ちながら提供でき、お客様満足度の向上につながります。
特にテイクアウト店やセルフサービス形式のお店では必須の機器です。
バット・油切りラック
揚げた直後のフライは余分な油が表面についています。
バットや油切りラックを使って余分な油をしっかり切ることで、衣のべたつきを防ぎ、軽やかな食感を維持できます。
調理作業の合間にサッと置ける設置スペースを確保しておくと、作業効率も格段に上がります。
ペーパーホルダー・吸油紙
よりしっかり油を切りたい場合には、吸油紙を使うのがおすすめです。
ペーパーホルダーと組み合わせておくことで、オペレーションがスムーズになり、手早く油を切ったフライを提供できます。
特にヘルシー志向のお客様が多い店舗では喜ばれる工夫です。
提供用バスケット・トレー
揚げ物を提供する際には、見た目の印象も大切です。
ワイヤーバスケットや木製トレーなどを使うと、フライがより食欲をそそる状態で演出できます。
さらに、バスケットは通気性があるため、フライの衣が湿気でしんなりするのを防ぐ効果もあります。
テイクアウト用資材
最近はイートインだけでなく、テイクアウト需要も高まっています。
油が染み出しにくい耐油紙袋や、保温性のあるパッケージを用意しておくことで、持ち帰ってもおいしさを維持できます。
テイクアウトがメインの店舗であれば、これらの資材は利益を左右する重要な要素になります。
▶このように、揚げ物は「揚げる機器」だけではなく、仕上げや提供に関わる周辺機器があってこそ、最高の状態でお客様に届けられます。
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まとめ ― 揚げ物厨房は「油と温度」が命
油の管理が料理の品質を決める
揚げ物において最も大切なのは、油の鮮度と状態です。
古くなった油や温度管理の不十分な油を使うと、仕上がりがべたついたり、風味が落ちたりしてしまいます。
お客様に「揚げたての香ばしさ」をしっかり味わっていただくためには、こまめな油の交換や濾過機の活用が欠かせません。
油を清潔に保つことが、結果として料理のクオリティとお店の評価を大きく左右します。
温度管理が食感を決める
油の次に重要なのが温度管理です。
フライヤーの温度が低すぎれば衣が油を吸って重たくなり、高すぎれば焦げやすくなって中まで火が通らないこともあります。
安定した温度で調理するためには、フライヤーの性能や容量を適切に選ぶことが大切です。
特に小規模店舗では、揚げる量やメニューに合わせて無駄のないサイズを導入することで、常に最適な状態を保ちやすくなります。
提供スピードと品質の両立
揚げ物は「揚げたて」を提供できるかどうかで印象が大きく変わります。
オーダーが集中したときにも安定したスピードで提供できるよう、バットや保温ショーケース、タイマーなどの補助機器を組み合わせることで、効率的なオペレーションが実現します。
スピードを上げつつ品質を維持することが、お客様の満足度につながります。
揚げ物厨房の成功のポイント
最終的に、揚げ物厨房の成功は「油と温度の管理」に集約されます。
適切な機器を選び、日々のメンテナンスを怠らず、提供方法を工夫することで、揚げ物メニューはお店の看板商品に育ちます。
油の鮮度と温度を意識した厨房づくりが、リピーターを増やす最大の鍵となるのです。
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