焼鳥チェーン大手の鳥貴族は、店舗で使用した廃食油をリサイクルし、航空燃料へと再利用する取り組みを開始しました。
これは、CO₂排出削減や資源循環に直結する画期的な試みであり、飲食業界におけるSDGs推進の象徴的な一歩といえます。
近年、食品ロス削減やプラスチック使用抑制など、環境に配慮した施策が広がる中、廃油の有効活用は新しい潮流として注目されています。
今回は、鳥貴族が廃食油を航空燃料に再利用!今後の飲食店業界におけるSDGsに向けた取り組みについて紹介していきます。

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目次
鳥貴族の取り組み

鳥貴族の廃食油を活用した取り組みは、単なる環境配慮の枠を超え、飲食業界の未来を見据えた挑戦といえます。
鳥貴族は、全国の店舗で使用した食用油を回収し、専門業者を通じて精製することで、持続可能な航空燃料(SAF: Sustainable Aviation Fuel)へと再利用させようとしています。
これにより、従来廃棄物として処理されていた油が資源として再循環し、CO₂排出量削減に直結する効果を生み出します。
航空燃料は、エネルギー消費の中でも特に環境負荷が高い分野であるため、この取り組みは、脱炭素社会の実現に大きな意味を持っています。
また、鳥貴族は「国産国消」「安心・安全・低価格」を掲げ、以前から持続可能な食材調達や、国産食材の使用に力を入れてきました。
その延長線上にある環境施策として、廃食油の資源化が位置づけられています。
さらに、こうした活動は単なるCSR(企業の社会的責任)ではなく、SDGsに即した経営戦略の一環と考えられ、企業ブランドの向上や顧客からの共感にもつながるでしょう。
今後は、廃食油の利用拡大や他業種との連携を通じて、飲食業界全体に波及していく可能性があります。
鳥貴族の取り組みは、外食産業が「食を楽しむ場」を提供するだけでなく、「持続可能な社会を支える存在」へと進化していることを示す象徴的な事例だといえるでしょう。
廃食油を航空燃料にできるのか?
一見すると「揚げ物などで使った廃食油を航空機の燃料にできるのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
しかし実際には、最新の技術によって廃食油を持続可能な航空燃料へと変換することが可能になっています。
その仕組みは、まず飲食店や家庭などから出る廃食油を専門業者が回収し、異物や水分を取り除く精製処理を行います。
その後、油に含まれる脂肪酸を化学的に分解・水素化することで、石油由来のジェット燃料とほぼ同等の性質を持つ液体燃料に変換します。
SAFは、既存の航空機エンジンにそのまま使用でき、従来の化石燃料に比べてCO₂排出量を大幅に削減できるのが特徴です。
国際的な基準でも安全性が確認されており、世界中の航空会社で導入が始まっています。
廃食油を燃料化する利点は二つあります。第一に、「廃棄物の有効利用」です。これまで処理コストがかかり、環境負荷も懸念されていた廃食油が資源として活かされていました。
第二に、「脱炭素への貢献」です。植物由来の油は、再生可能資源であるため、燃焼してもカーボンニュートラルに近い効果が期待できます。
つまり、廃食油を航空燃料に変えることは技術的にも実用的にも可能であり、すでに世界各国で広がっている持続可能なエネルギー活用法のひとつなのです。
今後の飲食店業界におけるSDGsに向けた取り組み

飲食店業界では、環境負荷の軽減や地域社会への貢献といった観点から、SDGsに向けた取り組みがますます重要になっています。
ここでは、今後特に注目されている方向性について紹介していきます。
主に以下のことがあげられます。
食品ロス削減の徹底
飲食業界における、最大の課題のひとつが「食品ロス」です。仕入れや調理の工夫、予約システムと連動した発注の最適化、余った食材の二次利用レシピなどが有効な手段となります。
また、フードシェアリングサービスやフードバンクとの連携により、余剰食材を必要とする人々に届ける仕組みも拡大しています。
これにより、コスト削減と社会貢献の両立が可能となります。
廃棄物・資源循環の推進
鳥貴族のように、廃食油を航空燃料へと転換する試みは、その象徴的な例です。さらに、リサイクル可能な容器・カトラリーの採用や、生ごみの堆肥化による地域農業との連携など、資源循環型の仕組みが広がるでしょう。
飲食店が「廃棄物を出す場所」から「資源を循環させる拠点」へと変化することが期待されています。
持続可能な食材調達
水産資源の乱獲や、森林伐採を背景に、環境負荷の少ない食材調達は国際的に求められています。
MSC認証(持続可能な漁業)やフェアトレード食材の活用、地産地消の推進はその代表例です。
特に、地元農家や生産者と直接連携することで、輸送に伴うCO₂排出削減にもつながります。
飲食店が「地域と共に生きる存在」として価値を高められる領域です。
省エネ・再生可能エネルギーの導入
店舗運営には、電気・ガス・水といったエネルギーが欠かせません。その効率化もSDGs達成のカギとなっています。
LED照明や、高効率調理機器の導入、太陽光発電や再生可能エネルギー電力の活用は、長期的なコスト削減にも直結しています。
また、デジタル技術を活用したエネルギー管理システムにより、無駄を最小化する動きも広がるでしょう。
これらの取り組みは、単なる環境対策にとどまらず、顧客からの信頼獲得やブランド力向上にもつながります。
今後、飲食店業界がSDGsを経営の中心に据えることは、持続可能な社会を築く上で必要不可欠な流れとなるでしょう。
飲食店で使う調理器具や食器
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まとめ
今回は、鳥貴族が廃食油を航空燃料に再利用!今後の飲食店業界におけるSDGsに向けた取り組みについて紹介してきました。
鳥貴族は、店舗で使用した廃食油をリサイクルし、航空燃料へと再利用する取り組みを開始しました。
食事の場としてではなく、SDGsに即した経営戦略の一環として取り組んでいる鳥貴族は、今後も愛され続けていくでしょう。
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