【冷蔵機器編】中・小規模飲食店の厨房機器の選び方

経営ノウハウ

飲食店を開業するときに揃える冷蔵機器。いざ、お店を開いてから「冷蔵スペースが足りない」「使い勝手が悪い」「想定していない事が起こった」…なんてトラブルとの直面は避けたいところです。

スケルトンの状態からお店をつくる場合でない居抜き物件では、冷蔵庫などが備えつけられている場合もありますが、かなり古い製品の場合、あたらしく購入する必要もあると思います。

今回はそんな冷蔵機器の選定についてまとめました。

サイズ・容量

食材を保存するための冷凍冷蔵庫は、飲食店には欠かせないアイテムです。仕入れ頻度を考慮し、どれくらいの量の食材をストックするかを考え、それらをすべて収納できる容量のものを選びましょう。

連休やお盆、年末年始など仕入れられない期間のストックが出来るかも考える必要があります。冷蔵品が多いのか、冷凍品が多いのかによっても、選ぶタイプは変わります。

計算目安

一般的なお店における冷蔵、冷凍容量の計算目安です。
ストックが多いお店や冷凍保存品が多いお店などは目安より大きい機器を購入しましょう。

冷蔵容量の計算方法(目安)

(1人当たりの食材ストック:3L)×(客数)×(3日分)
・1日の客数が100名のお店だと・・・
3L×100人×3日=900L

冷凍容量の計算方法(目安)(h4)

冷凍庫容量は冷蔵庫容量の1/3程度が基本です。
・先ほどの例のお店だと・・・
900L÷3=300L

種類

冷凍冷蔵庫は、厨房機器のなかでもサイズのバリエーションが豊富です。設置スペースの寸法をはかり、そこに収まるサイズのものを選ぶだけでなく、通路幅や壁の状況なども考慮しないと開け閉めするたびに物にぶつかったり、扉が通路をふさいだりしてストレスになります。

庫内内装の違い

○樹脂(プラスチック)
価格が安価ですが、劣化により5~7年でひび割れが起こります。

○ステンレス
値段は1.15倍ですが、樹脂と比較して劣化が少ないので長持ちします。

仕様の違い

型番の少しの違いで仕様が異なりますので注意しましょう。

センターピラーレスタイプ

扉と扉の間の柱が無いため、大きい食材や番重などスムーズに入ります。

インバーター仕様

電力の調整を行い、省エネ運転ができるタイプです。電気代の節約になります。

電気代目安単価:単相100V 27円/kWh

例:URD-42PM1 年間消費電力量 2,650kWh/年
    2,650kWh/年×27円=71,550円

例:GRD-122PM(インバーター) 年間消費電力量 1,310kWh/年
    1,310kWh/年×27円=35,370円

冷却の仕方

○強制対流式式(業務用機器の大半)
庫内にファンがあり、強制的に冷機を循環させるので冷却能力が高い。 

○自然対流式
ファンを使わず、運転音が静か。貯蔵品が乾燥しにくい。

冷却能力が低いため、ドアの開閉を頻繁に行うと庫内温度が下がりにくい。
バー・スナックなどにオススメ! 肉・魚の保管や頻繁に開け閉めする使い方はお勧めしません。

恒温高湿庫

庫内温度が一定で、直接冷風を当てない為、庫内の湿度が高くなり、食材の劣化を防げます。通常の冷蔵庫より庫内容量が少ない。

食材を新鮮なまま保存できるので、お寿司屋さんや焼肉屋さんなどにおすすめ!

電源について

良く分からない方も多い電源。ポイントを確認しましょう。ご不明点は電気工事業者に確認しましょう。

電源の種類

単相100V(家庭と同じ)と三相200V(動力)タイプがあります。
動力タイプの製品を使用した方が電気代は安くなる傾向があります。

電気代目安単価:単相100V 27円/kWh :三相200V 16円/kWh

例:GRD-122PM(100V) 年間消費電力量 1,310kWh/年
    1,310kWh/年×27円=35,370円

例:GRD-122PMD(動力) 年間消費電力量 1,410kWh/年
    1,410kWh/年×16円=22,560円

コンセントの種類

○単相100V
コンセント形状は、大きく二種類あります。
アース端子が付いた三本端子が出ているタイプは、建物側の差込口が対応していなければ二端子に変更するコネクターを使用してください。

○三相200V
動力のコンセントは種類がたくさんありますので、内装工事業者と前もって打ち合わせをしてください。

その他注意点

設置時

近くに排水が取れる場所がベストです。
機械下部にあるトラップからホースを使って排水溝へ流します。
排水溝が近くにない場合は排水工事が必要となる場合もあります。

排水設備がない場合は、オプションの強制蒸発皿を付ける、もしくは、ドバドバと水が流れるわけではないのでバットなどの受け皿で対処できます。

でもバットで受ける方法は衛生的ではありませんのでご注意ください。
必ず一日に一回程度受け皿の確認をするようにしてください。

お手入れ方法

フィルター掃除を週一回行ってください。
コンデンサーフィルターを取り外し、たわしなどで水洗いしてください。
油ものの多い厨房では中性洗剤を使用して洗いましょう。

洗ったフィルターは布で水分をよく拭き取り、完全に乾かし、元の位置に設置してください。
※フィルターがない状態で長時間稼働させると、ホコリなどが内部へ進入し、トラブルの原因となります。

保守契約

契約日(納品日)から2年間で2回無料点検をおこないます。
出張費・工賃は何度でも無料、部品代金のみお客様のご負担です。

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保健所検査

飲食店の営業許可を受けるためには、冷凍冷蔵庫の外に温度計がついていなければなりません。業務用のものであれば基本的に温度計はついていますが、家庭用の冷蔵庫を使う場合には、1,000円前後で手に入る隔測温度計を外部から見やすい位置に取り付けておきましょう。

まとめ

飲食店の厨房機器で一番重要な冷蔵機器についてお分かりいただけましたでしょうか。
ご不明点ございましたらお気軽にお問合せ下さい。

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