東京の飲食店経営において、限られた坪数で効率よく売上を伸ばすには、「回転率を高めるレイアウト設計」が欠かせません。特に都心部では10坪前後の物件も多く、導線や配置次第で集客効率やスタッフの動きに大きな差が出ます。
本記事では、1万件以上の施工実績を持つ飲食店専門の内装会社「スタジオテンポス」の視点から、回転率アップを狙える具体的なレイアウト設計の10の工夫をご紹介します。
目次
入り口からの導線は「一直線」にする
お客様が入ってすぐに迷わず席へ誘導できるよう、入口からの視線と動線をできるだけまっすぐに設計しましょう。複雑なレイアウトは滞留や混雑の原因になり、回転率を落とします。
スタジオテンポスでは、狭小スペースでも視線誘導や床材で自然な導線をつくるレイアウトを提案しています。
着席までの「所要時間」を短くする配置
ホール導線が長く、どこに座っていいか分からない店舗は、お客様の滞在前時間が延びてしまいます。
そのため、入店後すぐに着席できるよう、テーブル配置や案内スペースを工夫することが重要です。
通路の幅や席の位置にも配慮し、ストレスなく着席できる流れをつくりましょう。
「客席数」と「快適さ」の最適バランスを探る
席を詰め込みすぎると回転率が下がるという逆効果になることも。ゆとりのあるレイアウトは、滞在時間を長引かせるリスクもありますが、過剰な窮屈さは顧客離れに。
スタジオテンポスでは、業態ごとの平均滞在時間と来店ピークをもとに、最適な席数と席間隔を算出しています。
カウンター席をうまく使って「一人客」を回す
一人客が多い店舗では、カウンター席の配置が回転率に直結します。
入口近くに設けることで案内がスムーズになり、短時間利用の顧客を効率よく回すことができます。
キッチン一体型やセルフ形式と組み合わせることで、オペレーションも効率化可能です。

「オープンキッチン」でライブ感と回転効率を両立
キッチンを客席から見える設計にすると、調理のライブ感が生まれ、滞在時間を演出に変えられます。また、配膳導線も短くできるため、厨房とホールの連携がスムーズになり、回転率にも好影響。
スタジオテンポスでは厨房レイアウトも含めた一体設計が得意です。

回転率重視なら「テーブルサイズ」にも注意
広すぎるテーブルはスペースを無駄にするだけでなく、お客様が長居しやすくなる要因にもなります。
ランチメインの店舗や回転重視の業態では、人数・メニューサイズに合わせたコンパクトテーブルの導入や背もたれなしや板座の椅子で滞在時間の短縮を促すことも効果的です。
「通路の幅」は狭すぎず広すぎずが鉄則
通路が狭すぎるとスタッフ同士のすれ違いや、お客様の移動がストレスになります。
逆に広すぎると席数が減り、効率が悪くなります。
回転率を保ちながらも動きやすい通路幅(70〜90cm)、テーブルとテーブルの間(40~50cm程度)を目安に、通路と席配置のバランスを取ることが大切です。

↑7.9坪イタリアンの施工例、客席図面の一部
セルフサービス導入でスタッフの回転力をアップ
水やカトラリーのセルフ化、注文システムの導入で、スタッフの動きを最小限に抑えることができます。これにより、配膳・片付けのスピードが上がり、回転率も上昇。
スタジオテンポスでは、セルフ導線
を想定した機器提案や家具配置、動線設計も可能です。
厨房の回転を上げるレイアウト設計
厨房の効率が悪いと、提供スピードが落ちて回転率に大きく影響します。調理工程をできるだけ短くし、作業の重なりを避ける配置が鍵です。
たとえば、ワンアクションで届く冷蔵庫やシンクの配置、最短距離で動ける動線設計が重要。スタジオテンポスでは、厨房専門の施工チームが、実際のオペレーションに基づいた設計を提案します。
退店後すぐに次の席へ切り替えるオペレーション動線
お客様の退店後、次の来店客を待たせないためには、テーブルの清掃・リセット動線も設計のうちです。洗い場の位置やスタッフの動線を短くすることで、すぐに「次の席」として使える状態に戻せます。
スタジオテンポスでは、時間単位のシミュレーションに基づいた導線設計を行っています。
■ まとめ
飲食店経営における回転率は、売上と直結する重要な指標です。特に東京のような狭小物件が多いエリアでは、レイアウト設計が命運を分けます。
スタジオテンポスでは、動線・席数・滞在時間・オペレーションのすべてを考慮した内装設計を提供。
業態に合わせた「回転率重視型レイアウト」で、効率的かつ魅力ある店舗づくりをサポートします。