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初夏を感じられる伝統的和菓子である「水無月」をご存じの方も多いのではないでしょうか。
水無月とは、白いういろうの上に小豆をのせた三角形の和菓子です。主に、6月30日の「夏越の祓（なごしのはらえ）」に食べられることが多く、京都の伝統菓子として知られています。
今回は、初夏を感じられる！伝統的和菓子「水無月」について紹介していきます。
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目次
水無月の発祥
水無月（みなづき）は、日本の伝統的な和菓子で、特に京都を中心とした関西地方で6月に食べられる風習があります。
発祥には諸説ありますが、平安時代の宮中行事に由来するという説が有力です。
旧暦の6月1日は「氷の節句」と呼ばれ、暑さを乗り切るために氷を口にする習慣があります。
当時は、氷が非常に貴重で、庶民の口にはなかなか入らなかったため、氷の代用品として考案されたのが「水無月」だったのではないかと言われています。
水無月は、三角形に切ったういろうの上に甘く煮た小豆をのせた菓子で、三角形は氷を模しており、小豆には邪気払いの意味があります。
特に京都では、6月30日に行われる「夏越の祓（なごしのはらえ）」と呼ばれる神事に合わせて、水無月を食べる風習が根付いています。
半年分の穢れを祓い、無病息災を願うこの行事の際に水無月を食べることで、暑い夏を健康に乗り切る力を得ると信じられてきました。
江戸時代には、京都の菓子屋がこの風習を庶民にも広め、水無月が夏の定番和菓子として定着していったとされます。
現在でも、6月になると和菓子店にはいろいろな味の水無月が並び、季節の風物詩として多くの人々に親しまれています。
このように、水無月は古来の信仰や季節の行事と結びついた、日本らしい文化の一端を今に伝える和菓子なのです。
水無月とはどういった意味なのか？
「水無月（みなづき）」という言葉は、日本の旧暦における6月の異名です。
この「水無月」の「無」は、「ない」という意味ではなく、「の」に相当する連体助詞「な」と解釈されるのが一般的です。
つまり、「水無月」とは「水の月」という意味になります。
これは、一見矛盾しているように思われますが、当時の農業や季節感に根差した表現です。
旧暦の6月は現在の7月頃にあたり、梅雨が明けて水不足になりやすい時期とされていました。
そのため、田に水を引く「水張り」の季節でもあり、水に大きく関係する月だったのです。
また、田植えが終わり、暑さとともに水のありがたさを再認識する時期でもありました。
一方で、「水無月」は和菓子の名称としても知られており、三角形のういろうの上に小豆をのせた形をしています。
三角形は氷をかたどっており、小豆には厄除けの意味があります。これは、旧暦6月30日に行われる「夏越の祓（なごしのはらえ）」という行事と深く関わっており、人々は半年分の穢れを祓い、無病息災を願ってこの菓子を食べるのです。
つまり、「水無月」という言葉には、古来の暦と季節感、農作業や信仰。
そして、人々の生活習慣が凝縮されており、日本人の自然観や文化を象徴する言葉のひとつといえるでしょう。
水無月にはどのような味があるのか？
水無月は、ういろう生地の上に小豆や他の素材をのせた和菓子で、地域やお店によって、いろいろなバリエーションがあります。
ここでは、水無月にはどのような味があるのかについて紹介していきます。
主に以下の味があげられます。
小豆の水無月（基本形）
もっとも伝統的な水無月は、白いういろうの上に甘く煮た小豆を散らしたものです。
ういろう生地は、もっちりとして弾力があり、米粉の素朴な味わいと軽い甘みが特徴です。
上にのった小豆は程よい甘さで、口の中でふんわりとほどけます。小豆の風味と「もちもち」の生地が調和し、シンプルながらも奥深い味わいです。
甘すぎず、さっぱりとした後味が夏にぴったりです。
黒糖の水無月
黒糖を練りこんだういろう生地を使った水無月は、濃厚でコクのある甘みが特徴です。
生地自体が茶褐色で、香ばしい香りが漂います。小豆との相性もよく、黒糖のやさしい苦みが全体を引き締めるでしょう。
甘味の中に、ほんのりとした苦みが加わることで、深みのある味わいとなり、大人の和菓子として人気があります。
抹茶の水無月
抹茶を加えた水無月は、鮮やかな緑色が見た目にも涼しげです。抹茶のほろ苦さと香りがういろうに広がり、上にのった小豆の甘さとの対比が絶妙です。
抹茶特有の苦みやうまみが際立ち、さっぱりとしながらも豊かな風味が楽しめます。
抹茶好きには、特におすすめの一品で、和の素材同士の調和が感じられるでしょう。
白砂糖＋栗や豆のアレンジ水無月
近年では、白砂糖ベースのういろうに、栗や青えんどう豆、黒豆などをトッピングした創作的な水無月も増えています。
栗入りの水無月は、上品でまろやかな甘さがあり、豆の食感と自然な甘みがアクセントになります。
素材の個性を活かしたアレンジは、見た目にも華やかで、贈り物や季節の菓子として人気です。
（これらの味の種類は、テンポスフードメディア独自の視点で分析し作成しました。）
このように、水無月は基本の味に加えて、黒糖や抹茶、栗などを使った多様なバリエーションがあり、それぞれに異なる魅力と味わいがあります。
季節感を大切にしながら、好みに合わせて選べるのも水無月の楽しみのひとつです。
水無月に使う調理器具や食器
テンポスで扱っている、水無月を作る際に使う調理器具や、おすすめの食器をご紹介！
和菓子フォーク
6.5寸大和菓子鉢黒内角布目
まとめ
今回は、初夏を感じられる！伝統的和菓子「水無月」について紹介してきました。
水無月とは、日本の伝統的な和菓子で、特に京都を中心とした関西地方で6月に食べられています。
水無月は、古来の信仰や季節の行事と結びついた、日本らしい文化の一端を今に伝える和菓子として知られています。
小豆の他にも、黒糖や抹茶といった味があるため、季節感に合わせて食べることで、よりおいしく感じられるでしょう。
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