新潟名物「へぎそば」って?

外食トレンド

皆さん、和食というと何を思い浮かべますか?お寿司やすき焼、今やラーメンも立派な日本食としての地位を確立しています。そして、なんと言っても忘れてならないのが「そば」ではないでしょうか?大抵の日本人は、毎年年末に「年越しそば」を食べる事でしょう。今回は、そんなそばの中でも新潟県の名物である「へぎそば」をご紹介します。

そもそもへぎそばって何?普通のそばじゃないの?

皆さんは「へぎそば」という名前を聞いたことがあるでしょうか?筆者は新潟出身なのでかなり身近に接していましたが、他の県の皆さんは軽く耳にした程度かもしれませんね。それでは、へぎそばとは一体なんなのかを紹介していきましょう。

「へぎ」って何?

先ずはへぎそばの「へぎ」って何なのかが気になるのではないでしょうか。と、いうわけでここでは「へぎ」の説明から、へぎそばの発祥についてお話していきましょう。

へぎとは入れ物の事

へぎそばの「へぎ」とは入れ物を指します。

木片を剥ぐ、の剥ぐが訛って「へぐ」となりそこから「へぎ」になりました。へぎは漢字で「片木」と書き、そばを入れるへぎという名の四角い器の事を指します。元々は、木片を剥いでその上にそばを置いていたことから名づけられたとも言われています。提供する時は、へぎが普通のそばを盛るセイロより大きめなため、3、4人前が盛られて出てくる事が多く、みんなでつついて食べるという習慣があります。

へぎそばってどんなもの?

それではへぎの器に盛られていれば、すべてのそばがへぎそばになるのかと言えばそれは間違いです。へぎそばにはもう一つ大きな特徴があり、そば粉の他につなぎとして海藻の「布海苔」が使われていることが挙げられます。通常、つなぎに使われるのは小麦粉が多いですがこの布海苔を使うことでコシが生まれることにより、これももう一つの特徴である独特の盛り方を実現できるようになります。見た目は少し緑ががっていて、普通のそばとは見た目からも違いがわかります。

何故布海苔を使うの?独特の盛り方って?

布海苔って何?

それでは何故、海藻をつなぎに使ったのでしょうか?新潟におけるそば粉の産地が魚沼市というところで、魚沼は織物の生産も盛んでした。織物を生産する際に使われていたのが布の糊、つまり布糊でした。布海苔とも呼ばれ、沢山獲ることが出来たため、それを何か他の物にも使えないかということから生まれたのが布海苔をつなぎに使ったそばだったのです。

独特の盛り方「手振りそば」の誕生

このような経緯で生まれた布海苔そばを、へぎに美しく盛り付けるため、織物文化の影響から糸をまとめるような波型に並べたものがへぎそばの特徴の一つとなりました。はじめてへぎそばを見た人は、その独特の盛り方にびっくりすると思います。一口で食べられるサイズ感で美しい波型が見た目にも奇麗で、普通のそばでこれをしようとするとすぐに型崩れしてしまって出来ませんでした。布海苔そば独特のこしのある麺だったからこそ成しえた盛り付けだったのです。

へぎそばのお味は?

それではへぎそばはどんな味がするのでしょうか?見た目や味、美味しい食べ方などの面から迫ってみましょう。

へぎそばの風味

普通のそばでは使われない布海苔を利用したへぎそばのお味はどのようなものなのか、その食感や味をご紹介します。

見た目は?

へぎそばの見た目は、その独特の盛り方もさることながら、薄い緑色も特徴です。海藻が練りこまれているので、白というよりはヒスイ色といったところでしょうか。奇麗な透き通った緑色が食欲をそそります。

海藻の味がするの?

味はやはり海藻が入っているので少々独特の風味があります。THEそば、を想像して食べてしまうとちょっと面食らうかもしれません。しかし、香りも良くさっぱりとした味わいになっています。布海苔のおかげでコシが強く、シコシコと噛み応えのある食感がやみつきになります。実は筆者はそばが苦手なのですが、この布海苔そばの味は好きで沢山食べることが出来ました。そばが苦手な人にも挑戦してみてもらいたい一品です。

薬味が変わっています

このそば、薬味も変わっていて発祥の魚沼ではワサビが獲れなかったため、ネギやからしを薬味にしていました。最近ではワサビも一緒に出してくれる店舗が多くなりましたが、今でも一緒にネギやからしが提供されます。

そばのお供は?お酒のあてにも、〆にもいけます。

それでは最後にそばと共に美味しくいただけるものをご紹介。

天ぷら

へぎそばにも天ぷらはとても良く合います。特に、そばの風味を生かすため、あっさり目のつゆが多いので天ぷらをつゆにつけた時に染み出る油が旨味となってそばの美味しさを一層引き立ててくれます。

お酒

「そば肴」とも呼ばれるほどお酒と良く合うへぎそば。新潟と言えば美味しい日本酒が沢山あるのでそばと日本酒でしっぽり吞めることうけあいです。そばも日本酒も新潟の美味しいお水を使っているので両者の相性がいいのは当然とも言えそうです。

まとめ

さて、ここまで新潟名物「へぎそば」についてご紹介してまいりましたがいかがでしたでしょうか?地元の名産を取り入れ生み出された独自のそばは、そば好きだけでなくそばが少し苦手という方にも美味しく味わって頂けるのではないかと思います。記事を執筆しているうちに筆者も地元新潟のへぎそばを久しぶりに食べたくなってしまいました。あの、つるつるシコシコの食感は忘れることのできない、懐かしく美味しい味です。近年へぎそばは新潟だけではなく、様々な場所で食べる事が出来るようになったので見かけた際には、絶対に損はさせませんので是非一度食べてみてくださいね。

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