内装より大事?お客様がまず感じるのは“音と匂い”って本当?

経営ノウハウ

飲食店の開業準備といえば、真っ先に思い浮かぶのは「内装デザイン」ではないでしょうか。
壁の色や家具の配置に力を入れる方は多いですが、実はお客様が最初に感じるのは「見た目」ではなく「音」と「匂い」です。

扉を開けた瞬間に流れるBGMや厨房からの調理音、そしてふわっと漂う香り。
この二つは、居心地の良さやリピート率に直結する大切な要素です。
しかも、内装工事のように大きな投資をしなくても、工夫次第で驚くほど印象を変えられます。

本記事では、実際の事例を交えながら「音」と「匂い」の設計がなぜ重要なのか、そしてすぐに取り入れられる改善策をご紹介します。

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目次

はじめに ― なぜ「音」と「匂い」が内装より優先なのか

飲食店を開業するとき、多くの方は「内装デザイン」に最も意識を向けます。
しかし実際にお客様が最初に感じるのは「目」ではなく「耳」と「鼻」です。
扉を開けた瞬間に聞こえてくる音、そしてふわっと漂う香り。

この二つが「居心地の良さ」や「もう一度来たい」と思わせる大きな要素になります。
しかも、内装に比べて低コストで改善できる点が多く、小規模店ほど効果を発揮します。

音の設計 ― BGMと厨房音の調整

BGMがつくる「店の人格」

BGMは単なる音楽ではなく、そのお店の“人格”を形づくるものです。
例えば同じカフェでも、クラシックを流せば上品な雰囲気になり、ジャズを流せば大人のくつろぎ空間、ポップスなら若い世代が入りやすい明るい店に変わります。

お客様は無意識に「自分に合う空間かどうか」を音楽から判断しています。

音量調整は「会話のしやすさ」を基準に

音量の調整は、店の雰囲気を左右する大きなポイントです。
大音量は活気を演出できますが、会話がしにくく長居してもらえない原因にもなります。
逆に音が小さすぎると、会話が丸聞こえで気まずく感じることがあります。

おすすめは「客席の中央で普通に会話をして、声を少し張れば聞き取れる程度」の音量にすることです。
実際に友人やスタッフに座ってもらい、会話のしやすさを試すと失敗が少なくなります。

厨房音は「活気」と「雑音」の境界線

オープンキッチンや小規模店舗では、厨房音がお客様の体験に直結します。
調理の音は「臨場感」「食欲をそそる演出」になる一方で、過剰になるとストレス要因になります。
特に金属音(鍋やフライパンを置く音)、換気扇の低音、食器がぶつかる音は注意が必要です。

安価にできる厨房音対策

大規模な防音工事をしなくても、手軽にできる工夫は多くあります。

ゴムマットやシリコンパッドを敷く

鍋や調理器具の音を大幅に軽減できます。

吸音パネルや布製カーテンを使う

壁や天井の反響を抑えて耳障りな音を減らします。

機器の配置を工夫する

換気扇や食洗機など、特に音が出る機器は客席から少しでも離れた位置に設置すると効果的です。

実際の改善事例

カフェの事例

それまでBGMをランダム再生にしていた店が、音楽ジャンルを「ジャズ」に統一。
結果、雰囲気が安定し、滞在時間が伸びて客単価がアップしました。

ラーメン店の事例

厨房の換気音がうるさいと指摘され、消音フードを導入。
厨房と客席の会話が聞きやすくなり、「落ち着ける店」としてリピーターが増えました。

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匂いの設計 ― 入店時にどう感じられるか

香りはお店の“第一印象”

お客様が扉を開けた瞬間に感じるのは視覚よりも先に「香り」です。
人間の嗅覚は記憶と直結しており、「あの店はいい匂いがした」という印象は料理以上に強く残ります。
つまり、香りはお店の“顔”であり、“名刺”でもあるのです。

良い香りは食欲を刺激し、悪い匂いは客足を遠ざける

良い香りはお客様の食欲を自然に高めます。
例えば、出汁が香る和食店、焼きたてのパンやクッキーの香りがするベーカリー、挽きたてコーヒーの香ばしい香りが広がるカフェなどは、それだけで「ここで食べたい」と思わせる力を持っています。

一方で、不快な匂いは一瞬でお客様を遠ざけます。
古い油の酸化臭や下水の臭い、タバコの残り香、掃除不足によるカビ臭は、どんなに料理がおいしくてもマイナスイメージとなり、リピート率を下げてしまいます。

匂い対策は“清掃”が最優先

どんな香りづくりよりも、まずは「悪臭を発生させない」ことが大前提です。

・換気扇やダクトの定期的な清掃を徹底する
・床や排水溝の清掃を欠かさない
・ゴミ置き場やバックヤードの管理を厳しくする

これらの基本が整っていないと、どんな芳香剤を使っても逆効果になります。

香りの“通り道”を設計する

匂いは空気の流れに沿って移動します。
エアコンや換気扇の風向きを調整し、心地よい香りが入口や客席に届くように設計することが大切です。
逆に、油や煙の匂いが店頭に漏れると「油臭い店」という印象になり、通行人が入りにくくなります。

集客につながる「香りの仕掛け」

飲食店では「香りを武器にする」ことも可能です。

パン屋やベーカリー

入口付近にオーブンを置き、焼きたての香りを外に届ける

カフェ

店頭でコーヒー豆を挽いたりドリップしたりする演出で、香りを広げる

居酒屋

焼き鳥や炭火焼きの香ばしい匂いを外に漂わせ、食欲を刺激する

実際の改善事例

パン屋の事例

入口近くにオーブンを配置し、焼きたてパンの香りを店外に流すことで、通行人の来店率が上がりました。

居酒屋の事例

油臭が原因で女性客が敬遠していた店舗が、排煙フードを増設して換気を改善。
結果、「服に匂いがつかない店」として口コミが広がり、客層が広がりました。

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音と匂いが経営に与えるインパクト

滞在時間を左右する要素

お客様が「長居したい」と思うか「早く出たい」と思うかは、音と匂いに大きく影響されます。
快適なBGMと心地よい香りがあれば、会話も弾みやすく、自然に滞在時間が伸びます。
結果として、追加注文やデザートのオーダーにつながり、客単価アップに直結します。

逆に、うるさい厨房音や不快な匂いがあると、料理を食べ終えると同時に退店されてしまうことが多くなります。

リピート率の決め手になる

人は「おいしかった味」だけでなく、「そのときに感じた空気感」を強く記憶します。
音と匂いが快適だった店は「また来たい」と思われやすく、自然にリピーターが増えます。

逆に「料理はよかったけど、油臭かった」「店内がうるさすぎた」という印象が残れば、二度目の来店は期待できません。
味だけで勝負できる時代ではなくなっているのです。

内装投資よりコストパフォーマンスが高い

豪華な内装や高級家具に数百万円を投じても、必ずしもリピートにつながるわけではありません。
むしろ、数万円規模の「音響調整」や「換気改善」で雰囲気を整えた方が、投資対効果が高いケースは数多くあります。

小規模店舗ほど、限られた予算で最大限の効果を出すためには「音」と「匂い」に注力する方が合理的です。

ネガティブな口コミを防ぐ効果

音や匂いの問題は、SNSや口コミでマイナス要素として拡散されやすい特徴があります。
料理や接客は褒められても、「油臭かった」「隣の会話が聞こえすぎた」といった感想が残れば全体評価が下がってしまいます。

逆に、音と匂いに配慮された快適な空間は「居心地がいい」「また行きたい」というポジティブなコメントにつながりやすくなります。

実例から見える効果

カフェの事例

BGMを改善して会話がしやすい環境をつくった結果、滞在時間が平均20分以上伸び、ドリンク追加注文が増えました。

居酒屋の事例

排煙設備を強化して油臭を減らしたところ、女性グループの来店率が増加し、客層が広がりました。

レストランの事例

騒音軽減のため吸音パネルを設置した結果、「落ち着ける雰囲気」と口コミで広まり、予約件数が大幅に増えました。

まとめ ― 五感をデザインする店づくり

視覚以外の要素がリピートを左右する

飲食店と聞くと「料理の味」や「内装デザイン」に注目しがちですが、実際にお客様の記憶に残るのは、音や匂いといった“視覚以外の要素”です。
扉を開けた瞬間に心地よい音楽と香りが広がれば、それだけでお店に対する印象は大きくプラスになります。

小さな工夫が大きな効果を生む

「音」と「匂い」の改善は、必ずしも大規模な工事や高額な投資を必要としません。
BGMの選曲や音量の調整、換気扇やダクトの清掃、香りを意識した調理タイミングの工夫など、日々の小さな取り組みで十分に成果を得られます。

特に小規模店では、こうした工夫が大きな差別化ポイントになります。

五感を意識することが“選ばれる店”への近道

お客様がまた訪れたくなる理由は「料理が美味しいから」だけではありません。
「居心地がよかった」「気持ちよく過ごせた」という感覚的な満足が、リピートの最大の要因になります。
そのためには、視覚に頼る内装だけでなく、耳と鼻を通じた快適さをデザインすることが欠かせません。

経営者が意識すべき視点

これからお店を始める方や、すでに運営している方にとって重要なのは、「自分が好きな空間」ではなく「お客様が快適に感じる空間」を設計することです。

そのためには、スタッフと一緒に実際に客席に座り、音と匂いをチェックする習慣を持つと効果的です。
日常的な視点の積み重ねが、経営を長く安定させる基盤になります。

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