業務用食洗器、便利なのはわかるけど…で、家庭用と何が違うの!?

経営ノウハウ

飲食店はやる事が多くて忙しい、時間を上手に使える人じゃないと、とてもじゃないけどお店はまわせない…今さら、言葉にしなくても周知の事実ですよね。

調理や接客、清掃、メニュー開発はもちろん、スタッフ管理や広告宣伝等、やらなければならない事は多岐に渡って、本当に大忙しです。

中でも厄介なのが、洗い物。よく、飲食店を舞台としたTVドラマで描かれる、新人さんの代表的な仕事のワンシーンで登場する、飲食店において欠かせない業務のひとつです。とはいえ、現実には、洗い場専門のスタッフを常時雇っているお店は稀だと思います。

ピーク時は、調理や接客で手一杯。気づけば、汚れた食器がシンクに山積み洗い物でヘトヘトになっていては、他の業務に注ぐパワーがなくなってしまいます。そこで、あると便利なのが、業務用食洗器。でも、業務用って家庭用と何がどう違うの?そんな疑問を少しでも解消できればと思います。

メリット

最初に、食洗器導入のメリットを軽くおさらいしたいと思います。

業務の効率化

大量の食器類を人の手ですべて洗浄しようとすれば、かなりの手間や時間を要します。
忙しい時間帯には人手が足りなくなり、作業が追いつかなくなる可能性もあります。

しかし食洗機があれば、汚れた食器をどんどん入れてスイッチを押すだけ。大量の食器を時間をかけずに洗うことができ、「洗い物が追いつかなくて、食器が足りない!」という事態も起きません。

また、食洗機は、「洗い→すすぎ→乾燥」までスイッチ1つで完了できます。そのため、洗い”ながら”、他の作業ができます。本来やるべき大切な業務に集中できるようになります。
これは忙しい飲食店には何よりも大切な事ですよね。

人件費の削減

人の動く季節の変わり目、新メニューの開発も大変ですが、それよりも多くの飲食店を悩ませるのがスタッフの確保ではないでしょうか?

仮に、洗い物専属のアルバイトを時給1,000円で雇い、1日4時間、月に20日働いてもらうとします。すると、かかる人件費はひと月に1,000円×4時間×20日=80,000円。

年間で96万円以上の人件費がかかる計算ですが、食洗機の導入によってこれがカットされます。
慢性的な人手不足が叫ばれる、飲食業界、それこそ人的資源は調理や接客に活用したいですよね。

衛生的

食洗機は、強い水圧と高温、そして洗浄力の強い洗剤で一気に食器を洗い上げます。
そのため食中毒の原因となる菌を除去することができ、食器の清潔さを保つ事ができます。

そのため衛生面においては、手洗いとは比較にならないほどの安心感があります。
また、洗浄に加えて、乾燥も食洗機でおこなえるため、食器を拭く手間も省けます。

業務用と家庭用の違い

それでは本題の、家庭用と業務用食器洗浄機の違いを説明しましょう。

洗浄時間

大きく違うのは洗浄時間です。家庭用の食器洗浄機は1回の洗浄時間が20~30分ほどに対して、業務用の食器洗浄機は1分~1分半ほどで終わります。
食器洗浄機の洗浄1サイクルはおよそ1分から1分半です。

手洗いですと1時間で洗える食器が200枚程度なのに対し食器洗浄機を使用するとその5倍、1000枚程度洗うことが出来ると言われています。

洗剤の種類

上記でもふれましたが、家庭用に比べて洗浄時間が大きく違うのは使用している洗剤が異なるからです。

手洗いの場合は、中性~弱アルカリ性の洗剤を使用し、家庭用食器洗浄機ですと弱アルカリ性のものを使用します。これに対して業務用の洗剤は強アルカリ性です。強い洗浄力を持った洗浄液を直接食器に噴射し、化学的な力で汚れを分解するので、あっという間に洗浄してしまいます。

洗い物というと、シンクで泡を立てゴシゴシ洗う姿を想像しますが、業務用食器洗浄機の場合は、泡が洗浄の邪魔になる為、無起泡性の洗剤を使用します。

業務用食器洗浄機購入時の注意点

業務用食器洗浄機を導入する際に、忘れがちな注意点があります。
安くない買い物だからこそ、お店の環境や設備を確認した上で必要な物を選ぶ必要があります。

給湯器は必須

業務用の食器洗浄機は、ほとんどのメーカーですすぎに60℃~80℃の高温を使用するため、そのお湯を用意する必要があります。給湯器から80℃のお湯を繋ぐ、または40℃程度のお湯を洗浄機のブースターや内蔵タンクで加温して80℃にするなどやり方は様々です。

また給湯器から食器洗浄機と一緒にシンクにも繋ぐ場合は、給湯能力・設定温度・水栓にも注意が必要です。

給湯能力が足りない場合、温度が設定温度まで上がらず汚れがきちんと落ちない場合があります。 理想は、食洗機専用の給湯器を増設することですが、導入前に現在お使いの給湯器の号数を確認することが必要です。食器洗浄機によって必要な給湯器の能力(号数)が変わりますのでご注意ください。

食器洗浄機に合わせた給湯器の温度設定をすると、一緒に繋いでいるシンクにもとても触れられない熱湯が出てきてしまいます。そういった場合はお湯と水を混ぜ合わせる混合水栓をご使用ください。

給湯能力・設定温度・水栓の都合で、洗浄機とシンクそれぞれに給湯器を設置したほうがよい場合もありますので、詳しくは店舗販売スタッフにご相談ください。

電気・ガス

食器洗浄機そのものを動かす為の電気と、お湯(または水)を加温するのにも電気またはガスを使用します。消費電力は様々ですが、給湯温度が低い仕様のものほど基本的には消費電力(またはガス)が大きくなります。

食器洗浄機か給湯器、どちらかで加温することになりますので、店舗全体でみればどこに割り振るかが違うだけで必要な総量は変わりません。

専用の洗剤の取付

初めて導入する方に取って、一番盲点となるのが実は専用の洗剤の取付だったりします。

先にご紹介したとおり、業務用食洗器は、強い洗浄力を持った強アルカリ性の洗浄液を直接食器に噴射し、化学的な力で汚れを分解します。その為、専用の洗剤の取付を業者に依頼する事が必要となります。

基本的には機器設置後、洗剤メーカーの方が訪問にて設置取付の流れになりますが、メーカーや導入場所によっては機器の出荷前に予め、設定を行った上で機器を出荷する場合もあります。

もちろん、洗剤メーカーのご紹介も可能ですので、お気軽にご相談下さい。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

業務用食器洗浄機の導入には作業時間の短縮、衛生面の向上、コスト削減など様々なメリットがあります。一方で、開業時はできるだけ初期投資をおさえたいものです。

経営が軌道にのるまでは、手洗いで頑張り、お店が繁盛してきたら洗浄機を導入される飲食店さんもいらっしゃいます。

ただ、皆さん口を揃えておっしゃるのは、
「すごい便利。もっと早くに導入すれば良かった」
しっかりお店の環境に合わせ、今後の運営計画に合わせ必要な機器を選んでいきましょう。

テンポスドットコム
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