関西風おでんは一味違う?特徴的な甘い汁の魅力【ご当地グルメ】

ご当地グルメ

おでんと一口に言っても、地域によって様々な進化を遂げています。今回は、関西風おでんの魅力をピックアップしてお届けします。
関西では、おでんのことを関東煮と呼んでいました。つまり大阪名物の関東煮は「大阪風関東煮」なのです。 関西と関東では様々な料理で味付けや食材など違いがありますが、おでんはではどのような違いがあるのでしょうか?

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甘めでおいしい関西風おでん

関西風おでん事情について、「関東煮」と呼ばれるようになった由来や、関東風おでんとの違いを詳しく見ていきましょう。

関西のおでん事情

「関東煮」の読み方ですが、「かんとうだき」と読みます。関西では煮物を「炊く」と表現します。そのため「煮」が「だき」となるのです。

名前の由来

そもそも関東煮とは、関西ではおでんを指します。
元々は、おでんとは「味噌田楽」を指す言葉でした。
関西では関東大震災の時に関東から来た人から今のようなおでんが伝わり広まったという説と、江戸時代に中国から来た人から「広東煮」(かんとんに)が広まり、その後「かんとに」が「かんとだき」と変化していったという説があります。
そんなことから、田楽のおでんと区別するため関東煮という名前が定着したようです。

関東と関西のおでんの違い

関西のおでんと関東のおでんとではどんなところが違うのか、詳しく見ていきましょう。

味の違い

関東:かつお節をベースとした濃い目のつゆに、濃口醤油を使い、ややしょっぱめの味付けです。

関西(関東煮):かつお節を使うのは同じですが、薄口醤油を使い、甘い味付けにします。つゆが濃い目ではないので、関東のおでんと違い具に色が付きにくいのも特徴です。具自体の味とだしの旨味の両方を味わうことが出来ます。
コンビニ各社では、その食べやすさから関西風のつゆを使ったおでんが販売されているので、皆さんにも馴染みのある味わいではないでしょうか。

具の違い

関東風とは違い、関西風おでんは「ちくわぶ」や「はんぺん」は入りません。特に、ちくわぶは関西ではメジャーではないので、存在を知らない人もいるようです。
逆に、関西だけで入れることがある具が「くじら」です。くじらの舌(さえずり)や、皮(コロ)などが入ります。関西では比較的クジラを食べる機会が多かったので、おでんの具になったのも不思議はないのかもしれませんね。

関西風おでん(関東煮)で人気の具

関東煮に入れる具でおいしいもの、人気の具や変わり種を紹介します。

関東煮に合う具

関東煮ならではの甘めのつゆに合う具を集めました。

がんもどき(飛竜頭)

つゆをたくさん吸って、がんもどき自体のおいしさと染み込んだつゆの甘さをしっかり味わえます。

厚揚げ

こちらもつゆを吸ってくれるので、お揚げの甘みとつゆの甘みを味わえます。使用する際は油抜きが必須です。

牛すじ

関西ではカレーにも入れるほど馴染み深い食材です。煮込むことで牛からのダシがつゆに溶け込みコクを生み出し、食感も楽しめます。

たこ

下茹でしておくと、おでんのつゆに色移りしにくくなります。食感と魚介の味を楽しめます。

おでんで人気の具

どんなおでんの具が好きか筆者の周りでアンケートを取ってみました。

大根

4票
おでんの具キングと言ってもいい大根。味が染み込むと一層おいしくなる具なのでつゆの甘みを存分に味わえそうですね。

玉子(煮玉子)

4票
こちらも味が染み込むことでおいしくなる王道の具。つゆの甘みと濃厚な黄身を味わえそうです。

じゃがいも

3票
こちらは煮崩れなどで賛否が分かれそうですが、ホクホクで甘く食べられる期待感があります。

はんぺん

2票
関西ではあまり入れないようですが、甘いつゆとの相性は良さそうですよね。ふわふわ甘々でおいしそうです。

ウインナー

2票
お子様にも人気なウインナー。ウインナー自体の味とつゆ、染み出る油がおでんを一層おいしくしてくれそうです。甘めの味付けにしっかりとした具の味が効いておいしそうですよね。

餅巾着

2票
お餅を包んでいるあぶら揚げに甘いつゆがしっかり染み込み、中身のお餅がとろける食感がおいしい具材です。

関東煮にも合う?変わり種おでんの具

シュウマイ

水餃子があることを考えると、おつゆに浮かぶシュウマイも不思議ではない気がしますね。皮がとけないように注意して煮込みましょう。甘いつゆが染みておいしく味わえそうです。餃子ほど味の主張は激しくないのでピッタリかもしれません。

ロールキャベツ

こちらは煮込み料理の定番なので相性は良さそうです。関東煮のような甘いつゆなら肉やキャベツの甘みとも相まっておいしさ倍増間違いなしです。緑の色味も入って見た目にも良さそうですね。

トマト

こちらは洋食の代表格ともいえる食材ですが、煮込み料理には欠かせない存在でもあります。ぬかづけに入れてもおいしいらしいトマトは和食との相性も良いようです。甘めのおつゆに酸味がマリアージュして絶品です。

さといも

食感がねっとりとしていてつゆとも絡みやすく、おいしくなること間違いなしです。里芋の煮っころがしがあるくらいなので、甘めのつゆに相性抜群なのは言うまでもありません。

ベーコン

ベーコンは塩気と脂身がつゆに溶け出し、一層おいしさを引き立ててくれる食材になりそうです。厚切りでお肉の味わいを楽しむことも出来ますし、薄切りで何かを巻いて食べてもおいしいですね。

まとめ

大阪の味、関東煮。今やコンビニチェーンのおでんに使われるその味は皆さんにも馴染み深いかもしれませんが、関東ではあまり食べないクジラや牛すじを入れたりするところは地域の違いがありましたね。
甘めのおつゆということで、具材には色々な食材が使えそうです。ご飯にもお酒にも合いそうで、寒い日にはこたつでゆっくりと大阪風関東煮で温まりたいですね。

飲食店の皆さんは、そんな甘くておいしい関東煮をメニューに加えて、お子様からお年寄りまでほっこりあたたかく迎えられる冬にしてみてはいかがでしょうか?
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