営業許可がないと飲食店はオープンできない?開業するために必須な届け出と手続き

経営ノウハウ

飲食店を開業する時に忘れてはいけないのが営業許可証です。
どんな業態や店舗でも営業する許可を得ないと、飲食店を開業することができません。

また、許可を得るために提出しなければならない申請書などの書類や書類の提出期限、対象となる条件など、たくさんありすぎて分からなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。

ここではそんな飲食店営業に必要な許可証を注意点と併せて説明していきます!

営業許可証が必要な飲食店とは?

営業許可証が必要な飲食店と言っても、飲食店の業態は様々です。
「食品の調理を行い、客に飲食をさせる営業」が飲食店とされていますが、営業許可証が必要な飲食店に自分の店舗が当てはまるのか疑問を持つ方も少なくありません。

営業許可証が必要な飲食店は主に下記が挙げられます。

・食堂
・料理店
・すし屋
・うどん・そば屋
・仕出し屋
・弁当・惣菜屋
・レストラン
・カフェ
・居酒屋・バー
・喫茶店 

※食品衛生法の改正に伴い、令和3年6月1日より「喫茶店営業」は「飲食店営業」に統合されました。
※移動販売・臨時営業、自動車、自動販売機による営業も含まれます。

忘れると開業できない?!飲食店を開業する上で必要な届け出

ここでは、営業許可証から防災、保険のことまで、飲食店を開業する上で必要な届け出を紹介していきます。業態や提供するものによって必要なものが異なるので、自分の店舗には何が必要なのか予め確認しておきましょう。

届け出先は自治体により異なり内容が変わってきますので、詳細は各自治体にお問い合わせください。

飲食店営業許可申請書

飲食店を開業する上でまず必要になるのは「飲食店営業許可」を取得することです。
これは、人間が口にするものを扱う上で必ず必要になる届け出です。

飲食店営業許可は、一度取得したら永久に有効というわけではなく、定期的な更新が必要になるので注意が必要です。営業する業種にもよりますが、一般的に5〜8年の有効期限が定められています。

対象者:全店舗
提出期限:店舗完成の10日前まで
提出先:保健所
必要なもの:申請書、営業設備の大要・配置図、場所の見取り図、食品衛生責任者の資格証明書、申請料等
※申請書は保健所の窓口・ホームページでダウンロードして準備することが可能です

食品衛生責任者の取得方法はこちら

個人事業主の開業届出書

個人事業を開業したことを届け出る書類のことです。
個人事業主になると、年収の多少に関係なく確定申告をしなければなりません。
確定申告をする上で絶対に必要なのが「個人事業主の開業届出書」です。

「個人事業主の開業届出書」は、個人で開業した場合も、法人で開業した場合もどちらにも必要になるので、法人を設立する方は注意が必要です。

対象者:新たに事業を所得、不動産所得等を得る事業を開始した方
提出期限:事業開始の1カ月以内
提出先:税務署

防災管理者責任届



防災管理者とは、多くの人が出入りする建物などで火災による被害が起きないように、事前に防災管理の消防計画を作成し、防火する上で必要な業務を行う責任者のことをいいます。

収容人数が30人を超える店舗が対象ですが、その場合、延床面積によって取得しなければならない資格が異なります。

延床面積:1階の床面積+2階の床面積+3階の床面積・・・
全ての階層の床面積を合計したものが延床面積となります。
各階の床面積は、壁または柱に囲まれた部分で計算します。

対象者:収容人数が30人を超える店舗
※延床面積が300平方メートル以上:甲種防火管理者
 延床面積が300平方メートル未満:種防火管理者、もしくは甲種防火管理者

提出期限:営業開始まで
提出先:管轄消防署または消防出張所


火は使用するが調理を行わないカフェや、調理器具がIHの飲食店の場合は提出が不要なので注意が必要です。
そのような場合、「火を使用する設備等の設置届」が必要になります。
この届出の基準は、1つのキッチンで利用する厨房機器の電気、ガスの入力の合計が350キロワット以上ある場合です。


自分の店舗が当てはまっているのか、開業時に納入した厨房設備の業者に確認しましょう。

防火対象設備使用開始届

建物や建物の一部を、これから使用し始める場合に必要になる届け出です。
建物を使用する者(オーナー、テナント等)が使用する前に消防署に「防火対象物の使用(変更)届出書」の提出が必要となります。

対象者:建物や建物の一部を新たに使用し始める場合
提出期限:使用開始7日前まで
提出先:管轄消防署
※届出が必要か所轄の消防署に問い合わせが必要です。

また、開業時以外に「防火対象設備使用開始届」が必要になる場合は、下記が挙げられます。

・間仕切りや内装などを変更する場合
・建物や建物の一部を新たに使用し始める場合(工事を伴わない場合も含む)
・使用形態を変える場合(この場合は建築基準法上の確認申請が必要。区役所の建築課にも要相談)

東京消防署:https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/

労災保険の加入手続き

この届け出は、特に飲食店だからというわけではなく、事業を経営して従業員を雇用するビジネスの場合に必要な届け出です。「労災保険の加入手続き」は、従業員が正社員ではなくアルバイトであっても必ず必要です。

対象者:従業員を雇う場合
提出期限:雇用日の翌日から10日以内
提出先:労働基準監督署

雇用保険の加入手続き

こちらも「労災保険の加入手続き」と同じく、事業を経営して従業員を雇用するビジネスの場合に必要な届け出です。

対象者:従業員(1週間の労働時間が20時間以上、かつ31日以上継続して雇用する)を雇う場合
提出期限:雇用日の翌日から10日以内
提出先:公共職業安定所

深夜酒類提供飲食店営業開始届出書

午後5時から午後11までの営業でお客様に酒類を提供する分には届け出は不要です。
しかし、深夜12時以降も営業、かつ酒類を提供する場合には「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」が必要です。
昼間に酒類を出すだけであれば届け出は不要なので、自分の店舗の営業時間を確認しましょう。

ホステス等の接待を伴う営業には必要ありません。
その場合には「風俗営業許可」が必要になります。

対象者:深夜12時以降もお酒を提供する場合
提出期限:営業開始の10日前まで
提出先:警察署

法人で必要になる届け出とは?

ここまで、飲食店を開業する上で必要な届け出を紹介してきましたが、ここからは法人を設立した場合に必要になる届け出を紹介していきます。法人を設立する予定の方は確認しておきましょう。

法人設立届出書

飲食店に限らず法人を設立した場合には「法人設立届出書」が必要です。
この届出を元に法人税の納付書が届き、申告が完了すれば税金を納付するという流れになります。

対象者:法人を設立した場合
提出期限:法人設立から2か月以内
提出先:所轄税務署(法人登記をした先の税務署)
※政令指定都市などでは、場合によっては管轄の税務署が違っていたりするケースもあるため注意が必要です。

青色申告承認申請書

法人の場合は原則として「青色申告承認申請書」を届け出ることが必要です。
※個人事業で開業でも必要な場合があります。

青色申告とは、日々の取引を所定の帳簿に記帳し確定申告することで税金の面で有利な特典を受けられる申告方法です。

青色申告をするためには、開業届と青色申告承認申請書の提出が必要になるため、届出を提出していない場合は、自動的に白色申告になります。

青色申告で黒字決算の場合利用できる特例が多く、また青色申告者であることが条件であることが税務上の措置では多いので、出して損をすることはありません。

対象者:事業所得、不動産所得、山林所得のどれかを得ている場合
提出期限:新規開業の場合、開業日から2か月以内
提出先:管轄税務署

給与支払事務所等の開設届出書

従業員を雇用した場合、雇用してから1ヶ月以内に「給与支払事務所等の開設届出書」を届け出ることが必要です。
給与と表していますが、役員報酬も同様なので注意!
設立して始めは従業員がいないので給与は出さないと考えていても、後々のことを考えて先に提出できるものは提出しておくのがベターです。

対象者:従業員を雇用する場合
提出期限:開業後3ヶ月以内、または開業後その年の年末までの第1期終了日まで
提出先:管轄税務署

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

従業員に給与を支払った場合、原則は毎月の支払の都度、給与から天引きした源泉所得税を税務署に納付する必要があります。
しかし、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を届け出ておけば、この納付を年2回にまとめて行うことができます。

初めから従業員が多く、源泉所得税を資金繰りの面からコンスタントに納めたいという方は、無理に提出する必要はありません。

対象者:給与の支給人員が常時10人未満である源泉徴収義務者
提出期限:開業後3ヶ月以内、または開業してからその年の年末までの第1期終了日まで
提出先:管轄税務署

酒類の販売には注意!その他必要な届け出とは

他にも業態によっては必要な届け出がたくさんあります。
ピックアップしてご紹介していきます!

菓子製造業許可

製造したケーキやパンをテイクアウトで販売する場合は「菓子製造業許可」が必要です。
菓子とはパン、餅菓子、ケーキ、飴菓子、干菓子等通例概念による菓子を指し、焼菓子も含まれるため、予め販売する予定のものが当てはまっているのか確認しておきましょう。
店内で料理を提供するだけであれば不要です。

酒類販売業免許

これは「届け出」ではなく、届けた上で許可をもらうものですが、お酒を店内で提供するだけではなく、その酒類を店舗で販売する場合「酒類販売業免許」を取得することが必要です。

この免許は、販売先や販売方法で細かく分類されており、「一般酒類小売業免許」の免許を取得すれば、あらゆる酒類の販売ができます。

また、注意すべき点は、自店舗でワインなどをボトルで提供し、飲み残した分を持ち帰ってもらうだけで、それは「酒類を販売した」ことに該当し、この免許が必要になるということです。

この免許を取得しないで、ボトルの持ち帰りも含めて酒類を「販売」してしまうと、酒税法違反になり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金という重い刑が待ち受けていますので、要注意!

提出先:税務署

風俗営業許可

クラブやキャバクラのように接客サービスを行う飲食店は「風俗営業届」が必要です。
接待とは、お客様の隣に座って相手をするだけではなく、たまたま従業員がカラオケのデュエット相手をするだけでも該当するので注意しましょう。

また、接待もカウンター越しであれば風俗営業許可は不要です。

対象者:客に接待行為を行う場合
提出期限:営業開始の約2ヶ月前
提出先:警察署

まとめ

いかがでしたでしょうか。
このように、飲食店を開業するには多数の届出や申請が必要になります。

業態や何を提供するかによって提出する届け出が異なるため、自分の店舗には何が必要なのか事前に確認をすることが重要なポイントになっていきます。

また、法改正により、必要な届け出や書類、提出先が変更する可能性もありますので、随時チェックをするようにしましょう。

提出先や提出期限も様々なので、注意をしながら余裕を持って取り組みましょう!
詳細は各届出先にお問合せください。

テンポスドットコムでは、飲食店の開業をされる方に向けて、開業に必要な準備をお手伝い致します。

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