「自分のこだわりを詰め込んだ飲食店で、多くの人々に笑顔を届けたい!」
そんな夢をお持ちのあなたへ、葛飾区で飲食店を開業する際の融資と開業の流れを、分かりやすく丁寧にご紹介します。
目次
葛飾区の開業率は東京23区中19位
2016年度の総務省・経済産業省の調査によると、飲食店を含む葛飾区の開業率は5.1%と東京23区内で19位です。また廃業率は9.2%となっています。
まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう!
融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。
融資
融資は、金融機関から借り入れを行うことです。
利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。
融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。
補助金
補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。
返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。
補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
助成金
助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。
補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。
助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。
資金調達の主体
融資:金融機関
補助金:国や地方公共団体など
助成金:国や地方公共団体など
返済の必要性
融資:必要
補助金:不要
助成金:不要
利子
融資:必要
補助金:不要
助成金:不要
申請の難易度
融資:やや高い
補助金:やや高い
助成金:比較的低い
資金の使い道
融資:自由
補助金:指定された用途に限る
助成金:指定された用途に限る
事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。
葛飾区で利用可能な融資・補助金・助成金とは?
葛飾区で飲食店を開業する際には、融資、補助金、助成金といった様々な制度を上手に活用することで、資金調達をスムーズに行うことができます。ここでは、それぞれの制度の種類、特徴、活用方法について詳しく説明します。
融資
融資は、金融機関からお金を借りる制度です。返済義務がありますが、金利が比較的低く、まとまった資金を調達することができます。
種類と特徴
葛飾区中小企業向け総合支援融資
対象者:葛飾区内に主たる事業所を置く中小企業者
融資額:最大2,000万円
金利:優遇金利
返済期間:最長10年
融資目的:設備投資、運転資金など
備考:創業後5年以内の企業が対象
創業支援融資
対象者:葛飾区内で新たに起業する方、または起業して2年以内の事業者
融資額:最大2,000万円
金利:優遇金利
返済期間:最長8か月
融資目的:開業資金
備考:創業塾を受講した方が対象
事業承継特別保証制度
対象者:事業承継を行う中小企業者
融資額:最大1億円
金利:優遇金利
返済期間:最長15年
融資目的:事業承継資金
備考:経営者保証が不要
審査基準
融資の審査基準は、金融機関によって異なりますが、一般的には以下の点を審査されます。
事業計画
事業内容、収益計画、資金計画などが審査されます。
財務状況
過去の決算書や貸借対照表などが審査されます。
経営者の資質
経営者の経験や知識、熱意などが審査されます。
融資額の目安
融資額は、事業規模や財務状況によって異なりますが、一般的には、自己資金の2倍程度が目安となります。
必要な書類
融資を受けるためには、以下の書類を提出する必要があります。
・事業計画書
・決算書
・貸借対照表
・身分証明書
・その他、金融機関によって指定される書類
提出方法
書類は、金融機関窓口に直接持参するか、郵送で提出することができます。
補助金・助成金
補助金・助成金は、返済義務のない資金です。
事業内容や業種によって、様々な補助金・助成金制度があります。
種類と特徴
葛飾区ものづくり補助金
対象者:葛飾区内でものづくりの事業を行う中小企業者
補助金額:最大500万円
補助対象:設備投資、研究開発費など
備考:毎年公募
葛飾区中小企業IT導入・活用支援補助金
対象者:葛飾区内に主たる事業所を置く中小企業者
補助金額:最大50万円
補助対象:IT機器の導入・活用にかかる費用
備考:毎年公募
申請方法
補助金・助成金の申請方法は、制度によって異なりますが、一般的には、以下の手順で申請します。
1.公募要項を確認
2.必要書類を準備
3.申請窓口に提出
4.審査
5.採択・不採択の通知
6.採択された場合、補助金の交付
注意点
補助金・助成金は、予算に限りがあるため、必ずしもすべての申請が採択されるわけではありません。また、採択されても、交付までに時間がかかる場合があります。
融資・補助金・助成金の活用にあたって
融資・補助金・助成金は、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。それぞれの制度の特徴を理解し、自身の事業に合った制度を選択することが重要です。
また、複数の制度を組み合わせて活用することも可能です。
※こちらは2024年4月1日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。
融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは
葛飾区で飲食店開業時に融資を受ける際に気を付けるべきポイントを詳しく説明します。
計画書をしっかりと作成する
融資を受けるためには、事業計画書を作成する必要があります。事業計画書には、以下の内容を盛り込むことが重要です。
事業内容:どのような業態の飲食店を開業するのか、具体的な内容を記述します。
市場分析:ターゲット顧客層や競合店の分析を行い、自店の強みや差別化ポイントを明確にします。
収支計画:売上高、費用、利益などの収支を予測し、返済能力を証明します。
資金計画:融資資金をどのように使用するのか、具体的な内訳を記載します。
経営陣:経営者の経歴や経験、スキルなどを記述します。
事業計画書は、融資審査において最も重要な書類の一つです。説得力のある事業計画書を作成することで、融資審査を通過しやすくなります。
自己資金を準備する
融資を受けるためには、ある程度の自己資金を準備しておくことが重要です。
自己資金が多いほど、融資を受けやすくなり、金利も低くなります。
一般的には、開業資金の20%以上を自己資金で準備することが望ましいと言われています。
複数の金融機関に相談する
金融機関によって融資条件は異なりますので、複数の金融機関に相談し、比較検討することが重要です。
金利、返済期間、保証人等の条件を比較し、ご自身の事業に合った金融機関を選びましょう。
専門家のサポートを活用する
![](https://www.tenpos.com/foodmedia/wp-content/uploads/2024/05/20240521katusikakusikin2.jpg)
融資手続きは複雑な場合もあり、時間や手間がかかります。
融資に不安がある場合は、中小企業支援機関や金融機関の担当者に相談したり、税理士や弁護士などの専門家に相談したりすることをおすすめします。
以下は、融資審査で特に重要視されるポイントです。
過去の事業経験:過去に飲食店を経営した経験がある場合は、アピールポイントになります。
業績:過去の事業の業績が良好であれば、融資を受けやすくなります。
担保・保証人:担保や保証人がいる場合は、融資を受けやすくなります。
返済能力:事業計画書に基づいて、返済能力があることを証明する必要があります。
葛飾区で開業する際の費用の相場とは?
葛飾区で飲食店を開業する際の費用は、業態や規模、立地条件などによって大きく異なりますが、一般的には以下の通りです。
物件取得費
店舗の賃料:月額5万円~100万円以上
敷金・礼金:賃料の2~6ヶ月分
保証金:賃料の1~2ヶ月分
改装費:100万円~数千万円
設備投資費
厨房設備:100万円~数千万円
客席設備:100万円~数千万円
什器備品:50万円~100万円
開業準備費
許認可取得費用:数万円~数十万円
広告宣伝費:50万円~100万円
保険料:数万円~数十万円
その他雜費:数万円~数十万円
人件費
従業員の給与:月額15万円~30万円
社会保険料:給与の約20%
福利厚生費:給与の約5%
運転資金
食材費:月額50万円~100万円
光熱費:月額10万円~20万円
通信費:月額数万円
賃料:月額5万円~100万円以上
その他雜費:月額数万円
合計:1,000万円~数千万円程度
上記の費用の合計は、業態や規模、立地条件などによって大きく異なりますが、一般的には1,000万円~数千万円程度となります。
以下は、費用の相場をより詳しく知るための参考情報です。
業態別費用相場
業態によって必要な設備や人員が異なるため、費用の相場は大きく異なります。
例えば、ラーメン店であれば厨房設備に費用がかかり、居酒屋であれば客席設備に費用がかかります。
規模別費用相場
店舗の規模が大きければ大きいほど、設備投資費や人件費などの費用がかかります。
立地条件別費用相場
立地条件が良ければ良いほど、賃料や広告宣伝費などの費用がかかります。
葛飾区で開業する際の資金調達の方法
葛飾区で夢の飲食店開業を目指すあなたへ、資金調達の方法を詳しく解説します。
開業資金は、事業の成功を左右する重要な要素です。自分に合った方法を見つけて、スムーズな開業を実現しましょう。
自己資金
最も確実な資金調達方法は、自己資金です。開業資金全体の20%以上を自己資金で準備することが望ましいと言われています。
貯蓄、退職金、不動産売却など、様々な方法で自己資金を準備することができます。
自己資金が多いほど、融資を受けやすくなり、金利も低くなります。
融資
自己資金だけでは足りない場合は、金融機関から融資を受けることができます。
融資を受けるためには、事業計画書を作成し、金融機関の審査を受ける必要があります。
補助金・助成金
融資の他に、補助金や助成金制度を活用することで、開業資金の一部を賄うことができます。
補助金・助成金制度は、公的機関や民間団体によって様々なものが設けられていますので、ご自身の事業に合った制度を探してみましょう。
クラウドファンディング
近年注目を集めているのが、クラウドファンディングです。
クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集めることができます。
開業資金の一部を賄うだけでなく、認知度向上や顧客獲得にも効果的な方法です。
その他の資金調達方法
上記以外にも、以下のような資金調達方法があります。
フランチャイズ:フランチャイズであれば、一定のノウハウやブランド力を借りることができ、資金調達も比較的容易になります。
エンジェル投資家:エンジェル投資家から出資を受ける方法もあります。ただし、出資を受けるためには、事業内容や将来性などをしっかりとアピールする必要があります。
事業継承:既存の事業を継承する方法もあります。事業継承であれば、開業準備にかかる時間を短縮することができます。
日本政策金融公庫を利用する
日本政策金融公庫は、中小企業や小規模事業者向けの融資制度を設けている公的な金融機関です。創業支援融資や中小企業向け総合支援融資など、様々な融資制度を用意しており、金利も比較的低く設定されています。
主な融資制度
新創業融資制度:創業間もない事業者向けに、最大3,000万円の融資を受けられる制度です。
中小企業経営力強化資金:事業拡大や設備投資などを行う中小企業向けに、最大3,000万円の融資を受けられる制度です。
特別枠貸付:東日本大震災からの復興を支援するために設けられた制度で、最大5,000万円の融資を受けられます。
メリット
金利が低い:民間の金融機関と比べ、金利が低く設定されています。
返済条件が比較的緩やか:返済期間や返済方法など、比較的柔軟な返済条件を設定することができます。
無担保・無保証の融資制度がある:担保や保証人不要で融資を受けられる制度があります。
融資申込方法
日本政策金融公庫の融資申込は、以下の方法で行うことができます。
インターネット:日本政策金融公庫のホームページから申込できます。
電話:コールセンターに電話で申込できます。
窓口:全国各地にある窓口で申込できます。
融資申込に必要な書類
融資申込には、以下の書類が必要です。
・借入申込書
・事業計画書
・財務諸表
・本人確認書類
・その他
※こちらは2024年4月1日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式HPなどで確認してください。
葛飾区で開業する際の実際の開業までの流れを解説
葛飾区で飲食店を開業するまでの流れは、大きく分けて以下の9つのステップがあります。
コンセプトを決める
まず、どのような業態の飲食店を開業するのか、コンセプトを決めましょう。
ターゲット顧客層、競合店との差別化ポイント、メニュー内容などを具体的にイメージすることが重要です。
事業計画書を作成する
事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。
事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。
店舗の概要
店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。
大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。
メニューやコンセプト
競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。
ターゲット顧客
ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。
売上計画、収支計画
収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。
売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。
事業計画書は、金融機関から融資を受ける際だけでなく、物件探し、行政手続きなど、開業後の運営にも必要となりますので、しっかりと練ることが重要です。
物件探し
コンセプトに合った物件を見つけましょう。
立地条件、広さ、設備などを考慮し、複数の物件を比較検討することが重要です。
物件取得
希望の物件が決まったら、賃貸借契約を締結し、敷金・礼金などを支払います。
法的手続き
飲食店営業許可を取得する必要があります。
保健所へ申請し、必要な書類を提出します。
内装・設備工事
コンセプトに合った内装・設備工事を行います。
厨房設備、客席設備、什器備品などを準備します。
開業準備
メニュー開発、スタッフ募集、食材仕入、広告宣伝など、開業に向けた準備を進めます。
プレオープン
関係者などを招いて、プレオープンを行い、最終的な調整を行います。
グランドオープン
いよいよ、念願のグランドオープンです!
開業後
開業後も、顧客満足度向上や売上向上のための努力を続ける必要があります。
定期的に経営状況を分析し、必要に応じて計画を修正しましょう。
葛飾区で飲食店を開業するメリット
地域の人口密度の高さ
東京都内でも人口密度が高く、多くの潜在的な顧客がいます。
交通の利便性
都心部に近く、多くの交通手段が利用できます。
都心からのアクセスが良好で多くの人々が訪れやすいです。
地域の活気と下町情緒
![](https://www.tenpos.com/foodmedia/wp-content/uploads/2024/05/20240521katusikakusikin4.jpg)
下町情緒が残る地域であり、地域の活気があります。
その雰囲気を活かした飲食店が好評を得やすいです。
多様な需要層の存在
幅広い世代や背景を持つ人々が暮らしています。
そのため、さまざまな需要層に向けた飲食店を展開することができます。
葛飾区で飲食店を開業するデメリット
競争の激化
都心からのアクセスが比較的容易な地域であり、多くの飲食店が存在します。
そのため、競争が激しくなる可能性があります。
賃貸料の高さ
都心部に近いため、店舗の賃貸料が高い場合があります。
人口構成の変化
人口構成は変化しやすい傾向にあります。
人口減少や若年層の減少など、需要の変化に対応する必要があります。
地域密着型の経営が求められる
地域の雰囲気や文化に配慮した地域密着型の経営が求められます。
葛飾区で開業する際の開業資金を抑えるコツとは
葛飾区で飲食店を開業する際に開業資金を抑えるコツをご紹介します。
中古厨房機器・調理器具を活用する
厨房機器や調理器具は、新品だと非常に高価です。
しかし、中古品であれば、新品の半額以下で購入できることも少なくありません。
機能性や性能は新品と変わらない場合も多く、コストパフォーマンスを重視するなら、中古品の活用がおすすめです。
中古家具・DIYで内装を工夫する
テーブルや椅子などの家具も、新品だと高価です。
中古家具を活用したり、DIYでオリジナルの家具を製作したりすることで、費用を抑えることができます。
また、壁や床の装飾も、DIYで工夫することで、費用を抑えつつ、オリジナリティのある空間を演出することができます。
テンポスでは厨房機器や家具など多くの中古商品を取り揃えております。
業務用食材の卸業者を活用する
一般のスーパーで食材を購入するよりも、業務用食材の卸業者を利用することで、大幅にコストを削減することができます。
業務用食材は、量が多いだけでなく、品質も安定しているため、飲食店にとって最適な選択肢と言えます。
人件費を工夫する
人件費は、飲食店の運営において大きな割合を占める費用です。
パートやアルバイトを活用したり、家族で経営したりすることで、人件費を抑えることができます。
また、業務効率化を図ることで、人員削減につながる場合もあります。
リースやレンタルを活用する
厨房機器や調理器具、家具などをリースやレンタルで利用するのも有効な方法です。
初期投資を抑えることができ、不要になった場合は返却すればよいので、資金繰りを楽にすることができます。
キッチンカーやフードトラックで開業する
![](https://www.tenpos.com/foodmedia/wp-content/uploads/2024/05/20240521katusikakusikin3.jpg)
店舗を構えずに、キッチンカーやフードトラックで開業するのも良いでしょう。
店舗を構えるよりも初期費用を抑えることができ、移動販売することで様々な場所に顧客を呼び込むことができます。
クラウドファンディングを活用する
クラウドファンディングで開業資金の一部を調達することもできます。
クラウドファンディングは、不特定多数の人から資金を集めることができるため、自己資金が少ない場合でも開業しやすくなります。
省エネ対策を徹底する
省エネ対策を徹底することで、電気代やガス代を節約することができます。
食材をまとめ買いする
食材をまとめ買いすることで、単価を安くすることができます。
アルバイトを活用する
ピーク時のみにアルバイトを雇うなど、人件費を工夫しましょう。
まとめ
葛飾区で飲食店を開業するなら、今回紹介したポイントを押さえて、計画的に準備を進めましょう。
融資、補助金、自己資金を組み合わせ、資金調達をスムーズに行うことが重要です。
行政機関や専門家のサポートも活用しながら、夢の飲食店開業を実現しましょう!
開業に際してご相談、ご質問お気軽にお待ちしております。